会社設立の失敗事例(税金編)

よくあるケースをピックアップしました。

 

① 役員報酬を低く設定しすぎたために利益が出すぎて税金をたくさんはらうはめになった。

役員報酬は、年度の途中で変えると、原則として損金とならないためです。開業前に損益計画を積み上げ方式で作成しておけば、こういった事態は回避できます。信頼性の高い損益計画は、開業資金の調達の際にも必要です。

損益計画の積み上げ方式については、【創業計画書の作り方】を参考にしてください。

 

② 役員報酬が高すぎて会社が赤字になった。そのため、銀行から相手にされなくなった。

上記の逆のケースです。損益計画を積み上げ方式できっちりと作成すれば回避できます。

 

③ 初年度は赤字だったが、その赤字を繰り越して翌年の利益と相殺できる『欠損金の10年間の繰越控除』の恩典が使えなかった。

青色申告の承認申請書を期限までに提出しなかったためです。

 

④ 小さな会社なのに、毎月、源泉税を納付しなくてはならず、手間が大変。

『源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書』を提出しておけば、半年に1度の納付ですませることができます。

 

⑤ 30万円未満の減価償却資産を取得したときに経費処理できる恩典を使えなかった。

青色申告の承認申請書を期限までに提出しなかったためです。

 

⑥ 役員報酬の限度額を株主総会で設定し忘れ、損金にならず、余計に税金を払わされた。

定款または、株主総会の決議等で役員報酬の限度額を定めておかないと、損金に算入できず、余計な税金を払うことなってしまうことがあります。

 

⑦ 初年度に大きな投資をしたが、消費税の還付を受けられなかった。

消費税は大きな投資をしたときは戻ってくることがあります。お客からあずかった消費税より、払った消費税のほうが大きければ消費税は還付されるからです。ところで、資本金が1千万円未満の会社を設立すると、消費税を免税されますが、一方では、この消費税の還付をうけられません。ですから、大きな投資を予定しているときには、設立事業年度の末日までに消費税の課税事業者となることを選択する届出書を税務署に提出しなければなりません。提出しわすれると消費税の還付は受けられません。結構、大きな金額となることがあるので注意が必要です。

 

⑧ 商品が売れ残り、不良在庫が発生し大損したが、帳簿上は利益がでて、税金を払わされた。

在庫商品の評価方法として低価法を採用し、かつ、年度末時点で、在庫の時価が買ったときよりも低くなっていることを示す資料をとっておけばこの事態は回避できます。資料整備は、税務調査を受けるときには手遅れであることが多いの注意が必要です。

 

⑨ 決算期末が終わったら、利益が出すぎていることに気づいた。節税対策を実施しようとしたが手遅れで、税金が多額に発生してしまった。

節税対策の多くは、決算期末後に実施しても効果は期待できません。事業を開始して数ヶ月がたったら、損益予測を積み上げ方式で実施する必要があります。そうすれば、ある程度、緻密な損益予測ができますので、事業年度終了前に適切な手を打つことができます。早期に決算予測をすることが大切です。

税金対策だけでなく経営のためにも、予測や経営計画を作ることは、とても大切です。

 

⑩ 増資をしたら、設立2期目から消費税がかかってしまった。

初年度に増資をして資本金が一千万円以上となると、2年度目からは消費税がかかってしまいます。数ヶ月、増資を遅らせるだけでこの事態は回避できます。

 

⑪ 業者に支払いをするときに、源泉税をとりわすれて、会社が負担することになった。

個人事業者に報酬や料金等を払うときは、源泉所得税を差し引いた残りのお金を払うようにする必要がある場合があります。会社が差し引いた源泉税は、会社が税務署に納付する義務があります。徴収し忘れましたといういいわけは成り立たちません。徴収し忘れても、会社は源泉税部分を納付しなければなりません。会社は、この源泉税部分を2重に負担することになってしまいます。個人業者さんに返金してくれるように頼んでも、なかなか返金してもらえないことがありますので、注意が必要です。

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