損益計画の書き方

事業計画書には、損益計画を折りこまなければなりません。

損益計画とは、会社の将来の経営成績を示した数値計画です。

損益計画を書くということは、最終的な利益、すなわち当期利益が黒字となるように経営資源の配分を考えていくというプロセスです。

数値計画である損益計画を作るプロセスは、事業戦略と数値計画を行ったりきたりするフィードバックのプロセスです。

事業戦略が決まるとひとつの損益計画が決定されます。損益計画が思わしくない数値であれば、事業戦略を修正する必要がでてきます。事業戦略が修正されれば、損益計画も修正されます。望ましい損益計画になるまで事業戦略は、修正され続けます。

例えば、広告宣伝費を増大させれば、売上は伸びますが、広告宣伝費が利益を食い、当期利益は赤字となってしまうかもしれません。広告宣伝費を大幅に減らせば、経費は減りますが、売上も減ってしまい同じく赤字となってしまうかもしれません。当期利益が妥当な水準になるまで、広告宣伝費を何度も修正して、損益計画をシミレーションし直さなければなりません。

損益計画を作るプロセスは、数値シミレーションを何十回も繰り返す作業なのです。

 

損益計画の構成は、以下のようになっています。

 

【損益計画】

勘定科目 数値例 説明
売上高 100 商品・サービスの対価。
売上原価 70 売上高を実現するために直接に要する費用。製造原価や仕入原価。
売上総利益 30 売上から売上原価を控除した利益。
販管費 20 管理費や販売費。典型的な販売費には、広告宣伝費、販促費、物流費がある。典型的な管理費には、地代、減価償却費、管理社員給与、水道光熱費、情報処理コストがある。
営業利益 10 継続反復する営業活動から生じた利益。売上総利益から販管費を控除した利益。
営業外収益 5 営業活動以外から発生する経常的な収益。受取利息、受取配当、有価証券売却益等。
営業外費用 3 営業活動以外から発生する経常的な費用。支払利息、仕入割引料、有価証券売却損等。
経常利益 12 企業活動から経常的に発生する利益。営業利益に営業外収益、費用を加減算して計算された利益。銀行はとくにこの利益を重視する。支払利息を負担後の利益であるためである。
特別利益 0 固定資産売却益などの、非経常的な事象によって発生した利益。
特別損失 5 固定資産売却損などの、非経常的な事象によって発生した損失。
税引き前利益 7 経常利益に特別利益、特別損失を加減算して計算された利益。
法人税等 2 法人税、事業税、住民税等。所得に対して発生する税金。
当期利益 5 税引き前利益から法人税等を控除した最終的な利益。

 

売上高は、商品・サービスの対価です。計画を立てる際には、基本的には、数量×単価に分解して、数量と単価を別個に計画します。

売上原価や販管費は、勘定科目ごとに業界平均値を参考としながら、積み上げ方式で計画するのが一般的です。積み上げ方式とは、個々の費用を具体的に見積もって全体額を予測する方法です。例えば、広告宣伝費であれば、個々の広告業者に払う代金を見積もって、年間の広告宣伝費の総額を計画するのです。

損益計画書の立て方の詳しい説明は、当サイトの『創業計画書の書き方』の『事業の見通しの書き方』に詳しく説明されていますので、ぜひにご参照ください。

創業計画書とは、創業者用の事業計画書ですが、損益計画については、立案の仕方は、同じです。

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