会社設立のメリット・デメリット

以下に、会社形態で事業を行うメリットとデメリットをご説明します。

ご判断の参考にしてください。

 

◆メリット1 会社がつぶれたら返済しなくともよい借入制度がある

日本政策金融公庫により、創業者向けに無担保無保証の融資が積極的に貸し出されています。

無担保、無保証の融資は、会社がつぶれても、創業者は、責任を負う必要はありません。

担保を差し出していませんし、保証人にもなっているわけではありませんので、『おまえの会社の借金だから、社長のお前が代わりに払え!』とは言われません。

実際に、倒産した会社の社長さんは、借金の返済をしていませんし、返済の要求もされません。

借金をしているのは、あくまで法的には会社であり、個人ではありません。

ですから、いざというときには、社長個人は免責されるのです。

ただ、個人事業の場合はそうはいきません。

そもそも個人名義でお金を借りているので、事業がつぶれても返済責任は残ってしまいます。

創業融資という観点からは、会社形態の方が圧倒的に有利なのです。

 

無担保、無保証の創業融資の典型は、日本政策金融公庫の『新創業融資制度』や『中小企業経営力強化資金』といわれる融資制度です。

無担保、無保証という破格の条件に加えて、金利も安く、返済期間も長く設定されています。

いたれりつくせりの融資制度です。

創業者を増やして、日本の開業率をあげたたいとう国の政策目的を反映しています。

 

なお、地方公共団体の制度融資もさまざまな創業融資を提供していますが、制度融資の場合は、原則的に社長は免責されません。

ですので、事業が破綻した場合のリスクを重視するのであれば、日本政策金融公庫の無担保、無保証の創業融資を優先的にご活用されることをお勧めします。

 

創業はリスクを伴います。

どんな優秀な人でも、失敗することがあります。

失敗すれば精神的にも経済的にもダメージは、甚大です。

それでも人間は、生き続けなければなりません。

借金が残っていれば、再スタートは、困難となります。

せめて、創業時の借金は負ってほしくはありません。

事業をされるときは、会社形態にして、リスクフリーな創業融資をご活用されることをお勧めします。

 

◆メリット2 社会的信用度 

新規のお客様と取引するときや、銀行や投資家から資金調達をするときは、会社の方が信頼を得やすいというメリットがあります。

社会的信用度の差から、法人(会社)であることを取引の条件として挙げている企業は、少なくありません。

『会社』の方が信頼される理由は、成功した多くのビジネスが、だいたい株式会社形態をとっているということに起因しています。

個人事業というと、町の商店とか小さく継続性のないビジネスを連想させてしまうのでしょう。

また、法人の場合には、法務局に行けば「会社の目的」や「会社の資本金」、「役員は誰か」など、会社の基本情報を入手することができるので、その素性が掴みやすいという安心感もあります。

ちなみに、この法人の「社会的信用度」のメリットはインターネットビジネスにおいても、ある程度、あてはまります。

企業のHPなどのURLを見ると、「.com」「co.jp」「.net」「.org」「.jp」「.info」「.biz」など様々なドメインを見かけます。

そのうち、企業のサイトとしてよく利用されているのが、「co.jp」です。

一部上場企業のほとんどが「co.jp」を使用しています。

この「co.jp」というドメインをとるためには、実は、法人でなければならないのです。

 

◆メリット3 株式会社なら出資者・経営者の責任は、限定されます 

会社が潰れたらどうなるのでしょうか。

取立て屋が経営者をどこまでも追いかけてくるのでしょうか?

株式会社の場合では、経営者と法人は別人格として考えられておりますので、経営者は、原則的に会社の債務を背負い込む必要はありません。

 また、株主も、有限責任の原則により、出資のお金を限度としてしか、債務を負担する義務はありません。

会社の社長は、経営者であり、かつ株主でもありますので、出資したお金の範囲内でのみ責任を負えばよいということになります。

会社が潰れても、会社の買掛金や銀行借入を経営者が返済をしなければならない義務はないということです。

これは、会社形態でビジネスをやる大きなメリットです。

ただし、銀行から借入をするときは、多くの場合、経営者は個人保証をさせられます。

個人で保証をしているときは、経営者個人が銀行に対して借入金を返済しなければならなくなります。

やはり、経営者は責任を負わされるじゃないかと考える方もいるかもしれませんが、銀行借入の個人保証はかならずしも、必要とされてはいません。

中小企業でも、財務状況が優良であると判断されて、経営者の個人保証なしで銀行借入をしている会社さんもたまに見かけます。

その場合には、会社がつぶれても、経営者個人には、原則通りに責任は及びません。

借入以外の買掛債務については、個人保証を求められることは稀なので、責任は出資額に限定されます。

一方、個人事業の場合には、経営者本人の名義でお金を借りているので、返済責任から逃れることはできません。

有限責任である株式会社では、会社が仮に経営破たんした場合でも、経営者は、すぐにでも、新たな会社を設立して、再スタートを切ることが可能です。

これに対して、個人事業の場合、「個人=事業」であり、原則として債権者に対して「無限責任」を負うこととされています。

したがって、もし経営が破綻した場合には、経営者がすべての債務を負わなければなりません。かつ、当人が死亡した場合にはこの債務はその相続人に引き継がれます。

相続人が遺産放棄、限定承認といった手続きを実行しない限り、相続人は、債務から免れることができません。 

 

◆メリット4 組織作りに適している

ビジネスが成長し始めたら、否が応でも、人を雇用しなければなりません。

でなければ、仕事はまわりません。

人が二人以上あつまれば、各人の役割を定義しなければなりません。

この分業体制の誕生は、すなわち組織の誕生を意味します。

ビジネスが成長し始めれば、組織は不可避的に発生するのです。

その組織がさらに大きくなれば、管理職を置き、部や課ごとに機能をわけてゆかなければ、人の集団は、効率的に働きません。

効率的に働かなければ、利益は生まれません。

組織は、複雑化していきます。

組織を作るには、個人事業形態より、会社形態の方が向いています。

例えば、株式会社の場合には、株主総会や代表取締役、取締役、監査役など、各機関とその権限が明確であるため、組織の基本骨格を明確にしっかりと設計することができます。

将来、ビジネスが10人、20人の組織へと大きくなる可能性がある場合には、『会社』のメリットを享受するべきでしょう。

 

◆メリット5 銀行借入がしやすい

銀行などの金融機関から資金を借りる際は、個人と会社とでは、会社の方が有利です。

融資審査において、個人事業よりも会社の方が信頼される傾向があります。

主要な顧客は、すべて会社であることが影響しています。

また、会社形態の方が社会的な信頼性が高く、事業をしやすいことから、金融機関も会社形態の企業の方がより安心なのです。

 

◆メリット6 投資家の出資を受けられる

ビジネスをスタートするためにまとまったお金が必要だけど銀行が貸してくれるお金だけでは不足している。

こういった場合には、どうしたらよいでしょうか?

株式会社の場合は、株式を投資家に発行して、資本を投入してもらうことができます。

この株式を対価として、出資をしてもらう行為を「第三者割当増資」と言います。

銀行借入とはつまりは「借金」であり、いずれは返済しなければならなりません。

これに対して「第三者割当増資」は、株主としての権利と引き換えに、会社に出資された自己資本なので、「返す」必要はありません。

さらに、自己資本を強化すると、銀行や取引先からも財務が健全であり良い会社として評価してもらえます。

いいことばかりですね。

では、なぜ、投資家は、返す必要のない資本をわざわざ投入してくれるのでしょうか?

株式会社は、その持分である株式を他人に譲渡することが可能です。

将来、会社が成長すれば、買ったときよりも、高い株価で転売して、売却益を稼ぐことができます。

中小企業の場合でも、成長してM&Aの対象となったり、株式公開をしたりすれば、投資家は、株式を転売して利益を得るチャンスに恵まれます。

だから、出資をするのです。

それでは、投資家に投資してもらうためには何をしたらよいでしょうか?

投資家はリターンを狙って出資をするわけですから、出資をしてもらうためには、会社に十分な成長性があることをわかってもらう必要があります。

リアルな事業計画をつくって会社の成長性を売り込むのです。

ただ、調子に乗りすぎてあまり大きなお金を集めるとしっぺ返しにあうことがあるので要注意です。

経営権を失ってしまうことがあるのです。

すくなくとも、過半数の議決権は、将来的に確保できるように資本政策(株式発行に関する長期プラン)を立てる必要があります。

 

◆メリット7 人材採用が有利 

良い人材が集まらなければ、事業は成長しません。

小さな会社ほど、新たに入社する人の質で、会社の命運は大きく左右されます。

同じ企業なら、個人事業よりも会社形態の方が人材の採用は圧倒的に有利です。

個人事業は、会社形態よりも、安定性や成長性の点で劣ったイメージがあります。

前述した、会社の方が社会的な信用を得やすいのと同じ理由です。

サラリーマンの多くは、安定・安心を求めています。

「会社」の方が安心して働ける気がするのです。 

 

 ◆デメリット

@株式会社だと2〜10年毎に役員の改選登記の手続が必要となります。

Aまた、実際に行っていることは少ないものの、株式会社は、決算公告しなければならなくなります。

B経理上も、正確な会計帳簿を作成しなければならなくなります。

C社会保険も強制加入となります。

 

▼会社設立の基礎知識

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⇒会社設立の失敗事例(税金編)

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資本政策の極意 出資させれば応援せざるを得なくなる

創業時は資金が不足しがちです。

資金不足を解消するためには、第三者に資本金を出資してもらうという手があります。

出資は、返済を伴わない資金なので、会社の財務は恒久的に強化されます。

創業当初は、資金繰りが厳しいので返済不要の資金は、天の恵みでしょう。

 

それだけではありません。

第三者の出資を受けると、自己資金が増えるので融資も有利になります。

資本金の倍だけ、融資枠が増えると思ってください。

例を挙げましょう。

100万円出資してもらうことができれば、融資額が200万円増えるので、併せて300万円も調達資金が増えることになります。

資金が不足しがちな創業時には、財務的にはとてもうれしい話です。

 

さらに、それ以上に重要な効果が期待できることがあります。

それは、出資者の事業支援です。

 

ヒトは、不思議なもので出資をすると、出資した会社にこだわりを持ちます。

応援せざるを得ない気持ちになるのです。

投資をした以上は、どっかで回収しなくちゃ損だという心理が働くのでしょう。

人間心理として、『たくさん儲かるぞ』という話には乗りませんが、『損をするぞ』と言われると人は、とてもイヤーな気持ちがします。

株の素人がなかなか損切ができないのはこのためです。

出資したお金が戻らなくなるといやだから応援しようという心理が働くのです。

 

いわば出資金は、出資した相手を思い通りに動かす人質の役割を果たすのです。

それでいて返金不要なのですから、会社にとってこれほど有利な話はないでしょう。

 

多くの人は、出資をさせると驚くほど、積極的に応援してくれます。

取引先であれば、優先的に取引をしてくれます。

 

わずかな株しかもっておらず、経営権に影響が及ばない範囲の出資者でも心理は同じです。

 

ただ、出資をしてもらうメリットは大きいのですが、そう簡単には出資はしてくれません。

出資は、返済不要なので回収できない恐れが高いことは誰でも知っています。

なので、将来の高額配当とか、株式公開による売却益を約束して、魅力的な投資であるとアピールするべきでしょう。

株式公開に成功すれば出資した資金は、何十倍にもなって戻ってくることもあります。

 

なお、外部から出資をうけるときは、出資比率を3分の1未満に抑えて、経営権に影響がでないように注意してください。

3分の1未満の出資であれば、重要な経営意思決定に口を差しはさまれる恐れはありません。

 

株価は、企業の成長段階ごとで異なった価格で発行することができます。

株価は企業価値に比例するからです。

ですので、出資時期を創業時から数カ月ずらして業務の基本が形成された段階で、株価を高めに設定して発行すれば、経営権を確保しながら、より大きな資本金を集めることが可能です。

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