売上が減少しても目標管理によって利益は確保できる

人間は、目標があるとそれに向かって努力するという不思議な習性を持った動物です。

経営でも経営者から社員一人ひとりにいたるまで目標を持つことは大切です。

ユニクロの柳井さんが崇拝しているドラッカーも、組織の全員が目標を自己管理することの重要性を強く説きました。

人件費や経費に目標値を設定し、担当者に目標管理をさせる仕組みを導入すれば、人件費や経費を10%以上削減し、利益を増やすことは難しいことではありません。

10%以上のコスト削減ができれば、売上が多少減っても、利益を確保することができます。

この仕組みのイメージをつかんでいただくために、以下に事例をあげます。

ここでは、居酒屋のケースを取り上げます。「当税理士事務所」と「社長」が経費を削減してゆくやりとりを例示します。

 

▼まずは、目標値を設定する

当事務所スタッフ 「人件費の負担が重いですね。他社比較からしてどうも店舗あたりの人員数が多すぎますね。」

社長 「あんまり働かないやつもいるからね。」

当事務所 「店舗当たりの平均人員を現状の4.5人から3.5人にすることは可能ですか。」

社長 「まあ、しっかり働かせることができれば可能だけど…。短期アルバイトばかりだから、アルバイト時間を減らすこと自体は難しくはないよ。」

当事務所 「店長たちから伺ったお話からも、人がだぶついているようです。シフト管理をしっかりやればもっと少ない人員でもやっていけるはずです。人件費は、1店舗当り、3.5人にはなるはずです。各店長に見直してもらいましょう。」

社長 「わかったよ。」 

当事務所 「次に地代ですが、なんとか値下げ交渉できませんか?」

社長 「地代が下がれば、助かるね。」

当事務所 「近隣相場は下がっていると専務からうかがっております。専務に賃下げ交渉をさせていただけるでしょうか!」

社長 「わかったよ。」

当事務所 「地代は、50万円少ない300万円を月間目標に設定しましょう。専務にこの目標をクリアできるだけの値下げ交渉を進めるようにご指示ください。」

社長 「指示しておくよ。」

当事務所 「次に食材費ですが、他社比較から判断してちょっと高めなのですが?」

社長 「他の会社はどれぐらいなの?」

当事務所 「優良企業では、売上比率で30%以下に抑えていますね。」

社長 「うちはどれぐらいなの?」

当事務所 「45%ぐらいです。」

社長 「ほんとに?」

当事務所 「A執行役員に、レシピーを工夫するようにご指示してください。最終目標は30%以下ですが、とりあえず、向こう1年間は、35%を目標とさせましょう。A執行役員と協議していただけますか?」

社長 「了解だよ。」

当事務所 「次に広告費ですが、抑えることは可能でしょうか?」

社長 「でも、インターネット広告業者とちらし代だからね…」

当事務所 「インターネットの広告業者も最近は経営が厳しいので値下げに応じている場合が多々あります。10%削減を目標に交渉していただけませんか?」

社長 「可能なの?」

当事務所 「他社でそれぐらい値切っているケースがあります。値切ってもインターネット広告の場合は、サービスの質はかわりませんから、強く交渉してください。広告費を思い切って削減しないとだめです。また、ちらしも、御社の場合、高級志向ではないので自社印刷でも、お客へのインパクトはかわりませんよ。」

社長 「うちでちらしの印刷なんてできるの?」

当事務所 「ちらしを自分で作っている会社さんは少なくないですよ。」

社長 「そうなんだ!若いのにちょっと挑戦させてみるよ。」

当事務所 「広告宣伝費は、全体で10%削減した値を目標にしましょう。インターネットの広告業者との交渉は、お手数ですが、社長自らお願いします。」

社長 「わかったよ。ところで、先日から話題になっているソフトウェアだけど、買ってもよいかな。」

当事務所 「経営判断ですから、社長のご意見を尊重いたします。ただ、先日も討論しましたが、あのソフトウェアの分析データが売上向上につながるイメージがつかめないのです。レシピー別の売上は、いまでも各店で店長が手作業でやっていますし、十分に損益管理はできています。あのソフトに多額の出費をしても、投資効果が不明です。この投資により、資金繰りはかなり圧迫されます。再度、慎重に検討されることをお勧めします。」

社長 「うん。わかったよ。」

 

▼毎月、警報を出す。目標設定後のフォローが大切

数ヶ月が経過した後のやりとりです。 

当事務所 「月次報告に参上しました。」

社長 「先月はどんな感じだった?」

当事務所 「地代の値下げはうまくいきましたね。」

社長 「苦労したみたいだよ。」

当事務所 「ただ、食材費が下がりましましたが、まだ目標原価率に達していません。そのため、数店舗で赤字となっています。」

社長 「レシピー、変えたんだけどね。」

当事務所 「同業他社を訪問してもっと研究されるべきですね。とにかく、優良企業では事実として売上高比率30%以下でやっているところもあるわけですからね。A執行役員と協議して彼に目標意識を強くもってもらってください。」

社長 「わかったよ。ほかになにかある?」

当事務所 「人件費は、目標値に近づいていますが、まだ、満足できるところまで削減できておりません。」

社長 「そうか。人の問題がからんでいるからもうちょっと時間をちょうだい。各店長にもっとしっかりスタッフのシフト管理の大切さをわかってもらうようにするよ。」

当事務所 「了解です。引き続き、この点は注意して見てゆきましょう。やはり、人件費がコストに占める割合は大きいので、全店黒字化のためには、目標人員へ絞りこめるか否かがキーポイントです。」

社長 「了解だよ。」

目標の設定の仕方は、ほかの勘定科目でも同様です。

旅費交通費、通信費、リース料、消耗品費、販促費、交際費、設備投資等々、本質的には同様の方法で目標値を設定して、コスト削減を実現することができます。

 

▼コストダウンの成功原則

卸売り、小売、メーカー、建設、サービス業、IT、不動産業等々、いかなる業種においても、人件費、経費削減のコツは変りません。

大切なのは、組織の全員が適切な目標を理解し、実績値がその目標からはずれたら、警報がなるPlan・Do・Check・Actサイクルの仕組みがあるかどうかです。

無駄なコストは必ず発生します。

大切なのは、その無駄を早期に発見して迎撃する経営管理システムがあるかどうかです。

価格競争はあらゆる業界で激化しています。

人件費や経費を厳しくチェックしなければ、利益を出すことはできません。

目標が網の目のように全社で設定され、その達成を確保するPlan・Do・Check・Actサイクルが導入されないと、会社が競争を生き抜くのは困難な時代に突入しています。


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売上減少に対する対策(セグメント管理会計)

あらゆる業界で売上競争は日々激化し、売上を維持するのが難しくなっています。

低価格も進行しています。

しかし、売上減少という大きな危機は、会社の収益体制を強くするチャンスなのです。

利幅のあるセグメントに集中的に戦力をシフトすることによって、売上全体は落ちたとしても利益を増やすことは可能なのです。

 

▼まずは、早期警戒体制を構築しましょう!

事実分析がなによりも大切です。事実とその原因を正しく把握するまでの間は、利益を失い続けるからです。

まず、売上情報を整備して、多角的にデータを分析できる仕組みを構築してください。

製品別、得意先別、組織部門別の3つの切り口で売上・粗利の推移がわかる仕組みが必要です。

製品、サービスを自社で作っているのなら、原価計算の仕組みの構築も必要となります。

次に6つの事実が把握できる管理の仕組みを作ってください。

  • どの製品が売上を落としているのか?
  • どの製品の儲けが落ちているか?
  • どのお客が買わなくなっているのか?
  • どのお客の利幅が落ちているか?
  • どの営業部隊のパフォーマンスが落ちているのか?
  • どの営業部隊の貢献利益が減少しているか?

事実の把握と分析は、翌月の10日までに実施します。

必ず、売上全体の推移と粗利率の推移の二つを同時に分析しなければなりません。

売上高の大きさと儲けの大きさとは、まったく異なることが多いので利益からの分析も必須です。会社を強くするのは利益の大きさです。ですから、売上だけでなく、利益の分析を軽視してはゆけません。

次に実施することは、経営資源の再配置です。

売上が落ちているということは、営業マンや製造・サービスラインの稼働率が下がっているということです。

余剰となった戦力を、売上減少が小さく、かつ粗利益の高い製品・サービスへ集中するのです。

集中と選択の戦略です。

弱者が生き残るには、得意とする分野に戦力を集中する以外にないのです。

利益を生み出す、製品・顧客・営業部隊へ、さらに戦力を増強して局地戦で勝利を目指すのです。

経営者にとってもっとも重要な意思決定は、切り捨てることです。

望みのない分野を切り捨てて得意分野へ集中しなければなりません。

切り捨てるのは難しいことですが、経営者は、実行しなければなりません。

事実を把握したら、すばやく実行に移しましょう。分析を早期に実施しても、対応が遅れれば、意味はありません。

 

▼営業部隊の考課の仕方

上記の営業部隊ごとの分析は、考課にも使うことができます。

月次決算において、人件費も考慮して営業部門・チームごとの営業利益を把握し、それに基づいて評価するのです。 かりに営業利益がゼロ以下であれば、その営業部隊は会社に貢献していません。この営業部隊ごとの営業利益は、営業に対する評価・報酬決定に反映させます。

売上だけで営業部隊を評価し、利益を軽視する経営者をよく見かけますが、それは誤りです。 利益を見ないで売上高だけによる評価は会社の資金繰りを逼迫させ、付加価値のない製品・サービスに営業努力を集中させることになり、会社の業績を傾かせることになります。

 

▼早期警戒体制(セグメント管理会計)の重要性!

発生主義・実現主義に基づき、月次決算を早期かつ正確に毎月実施し、それを製品別・顧客別・営業部隊ごとの分析と照合していく必要があります。

やまかん経営は禁物です。

試算表の数値は、最終的には預金通帳にはいってくる売上代金と結びついているのでとても正確無比なのです。

月次決算の正確なデータと、製品、顧客、営業部隊の売上分析結果が合致しなければ、売上データは、不完全なのです。

不完全なデータで経営戦略を立てたら、大変なことになります。

実際には儲かっていない製品に営業戦力を投入したら、赤字を拡大してしまいます。

考課についても、不正確なデータで営業を評価したら、営業は動かなくなってしまいます。

感覚的な分析で戦術を練ることはとても危険です。

兵法に『彼を知り己れを知れば、百戦して殆うからず』という言葉があります。

売上分析と粗利分析は、己を知る行為です。この行為を軽視して生き残れる時代ではありません。会社を生きながらえさせたければ、月次決算とリンクした正確な売上分析することを習慣化してください。

 

▼誰が分析するのか!

社長あるいは、営業部長が実施するべきです。

営業担当者は、日常の営業に没頭しているので、分析が甘くなるおそれがあります。

売上分析は、経営管理者が必ず実施するようにしましょう。

管理部長やCFOいるなら、かれらも分析に加わり、その分析結果を受けて営業戦略会議を毎月、開くべきでしょう。


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PDCAサイクルの重要性

月次決算を毎月、検討している会社は、そうでない会社に比べて生存確率は、はるかに高くなります。

 

月次決算の検討には、PDCAサイクルといわれる経営管理手法を導入すると会社はとても強くなります。

PDCAサイクルを導入している会社は、80%が生存し続けているという統計もあります。

わたくしどもの経験では、PDCAの有効性はもっと高く、会社の生存確率はほぼ100%に近くなると感じています。

 

PDCAサイクルは、次の4つの段階から成り立っています。

  1. Plan 現在の経営方針に基づいて、予算を立てます。業務計画を立てて、それに基づき、売上、原価、人件費、その他の経費、支払利息を予測して、利益目標を立てます。
  2. Do 次は、その予算に基づいて経営を実行します。
  3. Check 経営の成果である月次決算書と予算を比較します。
  4. Act 予算と実績に重要な乖離があるなら、その原因を探って改善アクションをとります。

改善アクションを実行し、次のPDCAサイクルへつなげていきます。

PDCAサイクルは、毎月、一回転して継続的に実行され続けます。

 

PDCAサイクルは、利益を増加させる方法を常に考えさせるので、重要な経営課題をいつも考える癖をつけさせてくれます。

業務の細かいことに目くじらをたてても、利益は改善しません。

利益を伸ばすためには、経営者は、重要な経営課題に思考を集中させる必要があります。

重要な経営課題とは、次のような課題です。

  • どうやって新規のお客をつかまえるか?
  • 営業力をどうやって強くするか?
  • もっと価格を高く設定して粗利をとるためにはどうしたらよいか?
  • 給料を抑えながらも社員がやる気を起こしてくれる給与システムの導入
  • 社員のレベルアップ
  • 経費削減

月次決算に毎月触れることにより、重要な経営課題を常に考え続けるくせが身につきます。

その結果、会社の生存能力は飛躍的に高くなるのです。

 

PDCAサイクルを実施すると、経営者の数値説明能力がとても高くなるので、銀行受けは格段によくなります。

また、PDCAサイクルで作成する予算は、銀行への有効な提出資料となりますので、その点でも銀行の格付け評価を改善することができます。

 

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入るを量りて出ずるを制する

利益を出すためのコツは、

『入るを量りて出ずるを制する』

です。

これは、儒教の経典、礼記に記されている財政の心構えです。

地道な方法ですが、この努力を継続するしか、黒字確保の道は、ありません。

 

『入るを量りて出ずるを制する』には、無数の選択肢があります。

ちょっとヒントを挙げましょう。

  • 利益性の高い商品の売上割合を少しでもよいので増加させる。
  • 評価制度を導入して、業績と報酬を連動させる。
  • 販促方法を変えて、経費効率を改善する。
  • 広告宣伝費、消耗品、交通費の中身を洗い出し、わずかでもよいから、削減する。
  • 売掛、在庫を圧縮して、借金を減らす。
  • 投資の採算計算の際には、回収期間を3年とする。それ以外の投資はしない。

ちょっと例を挙げただけでも、御社にも当てはまることが一つや二つはあるはずです。対策は無数にあります。

 

ひとつひとつは、地味な対策です。

しかし、ちりもつもれば山となります。

地道な努力を継続すれば、必ず利益は確保できます。

 

ただ、多くの中小企業が赤字になっているのは、こういった小さな努力を思いつかないのではなくて、怠ることです。

やることを忘れるのです。

ひとつひとつが地味なためにどうしても経営者の集中力が続かないのです。

努力を継続するためには、『努力を継続するための経営システム』が必要です。

努力を怠れば、それが自動的に発見され、警報が大音響で鳴る仕組みがあれば、努力が継続されます。

 

この仕組みを予算管理制度といいます。

簡単に仕組みを紹介しましょう。

売上、原価率、人件費、販促費、諸経費のすべての勘定に、目標値を設定します。

表にまとめるとよいでしょう。

表には、目標値とその目標を実現するための行動計画もまとめてください。

ここまでは、誰でもできますね。

多くの中小企業が失敗しているのが、この先です。

計画が作りっぱなしでだれも実行をフォローしていないのです。

民主党の事業仕分けみたいなものです。

大切なのは、目標値と実績値がかい離したら、そのかい離が、経営者に報告される、早期警戒システムを構築することです。

経営者が自分でやろうとしたら、途中で挫折します。

地味な仕事なので、経営者の集中力が継続しないのです。

誰かに任せる必要があります。

経理業務の流れとして管理体制を構築するか、管理会計が得意な会計事務所に依頼してやらせるしかありません。

流れを作ってしまえば、『計画どおりになっていませんよ。手抜き経営になっています。このままだと赤字になりますよ。』と警告が自動的に発せられるのです。

この仕組みがあれば、改善行動は継続されます。

行動計画が実行されなければ、実績が計画を下回り続けるので、次の月も、またその次の月も、警告が鳴りつづけるからです。

社長も行動せざるを得なくなります。

目覚まし時計と同じです。

止める行動を起こすまで鳴り続けます。

 

地道な仕組みですが、確実に利益を確保できる方法です。

思いつくあらゆる対策が確実に実行されるようになるからです。

しかも、コストをそれほどかけなくとも、中小企業でも実行できます。

当事務所の顧客でも大きな効果を発揮しています。

わたしもいくつかの顧客で毎月、『ワンワン』と吠え続けています(笑)。

黒字と赤字の境界をさまよっている会社は、ぜひ、『予算管理制度』の導入をご検討ください。

 

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戦略をいかに現場に落として実行するか

戦略を立てずに戦いに勝利することができません。

また、すぐれた戦略があっても、戦略通りに部隊が動いているかをチェックしなければ、すぐれた戦略をもってしても戦いには絶対に勝てません。

戦略を実行に移せないからです。

 

戦略を持たない経営者はまずいません。

みなさん、それなりの戦略はお持ちです。

ただ、ほとんどの方は、戦略がまちがっているのではなく、戦略を実行できずに失敗しています。

すぐれた戦略をもっていても、戦略どおりにビジネスが動いているかチェックできていないのです。

こういった経営者は、戦略どおりにビジネスを動かせないので、利益を出すことができません。

 

戦略を実行に移すためには、予算管理と言われる経営管理手法を実践しなければなりません。

 

予算とは、会社の戦略そのものです。

何をいくらでいくつ仕入れ、いくらで売るか。

人を何人雇うのか。               

いかなるセールスルートを利用するのか。

どのような媒体で広告宣伝を行うか。

どの場所で事業を遂行するか。

結果として利益をいくら確保できるのか。

これらの会社の基本戦略は、予算という形で数値化できます。

 

戦略が忠実に実行されているかどうかは、予算と毎月の決算数値とを見比べることにより、確認できます。

社長の戦略通りに会社が経営されていれば、予算に近い月次決算数値となるはずです。

戦略からずれたら、予算と実績値に大きな差異が生じます。

例えば、戦略どおりにものが売れなければ、売上は予算を下回ります。

戦略どおりの価格や商品構成で売れなければ、予算よりも利益率が低くなります。

人が、戦略で想定した業務フローどおりに働かなければ、人件費は予算値を上回るでしょう。

 

予算との間に差異が生じたら、すぐにその内容を分析して対策を講ずれば、会社は戦略の軌道に戻ることができます。

売上や利益は、戦略通りに上向くはずです。

予算とは、戦略を実行に移すための強力なツールなのです。

 

予算は、また、社長の戦略を部下へ伝達する強力なツールでもあります。

例をあげましょう。

営業部門には、売上予算という形で会社の戦略を落としこむことができます。

営業予算はさらに営業マン一人ひとりに展開が可能なので、戦略は、個人にまで細分化して、モニターできます。

管理部門などのコストセンターは、管理部門予算などの費用予算で戦略を落としこむことができます。

『この費用総額のなかでこれだけの仕事をやってくれ』と指示をするのです。

いくつか事業部があるなら、事業部ごとに利益計画と言われる予算を作らせます。

事業部が戦略からずれたことをすれば、利益計画と実際の利益にずれが生じますので、すぐに軌道修正を求めることができます。

 

責任者が、戦略からずれたことをやれば、責任者が与えられいる予算と実績の間に差異が生じます。

この差異を分析し、対策を講じることにより、戦略に沿った経営を実現できるのです。

予算は、戦略を各部門へ落とし込む強力なツールでもあります。

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予算管理で利益を絞り出しましょう

国税庁の調査によれば、中小企業の7割は赤字です。 

一方で、予算管理をしている企業の6割は黒字というデータがあります。 

23万社の中小企業の財務データを分析した結果なので、信頼できる数値です。 

予算管理を実施することにより、黒字化率が30%も改善できるのです。 

予算管理は、コストをほとんどかけずに実施できる経営手法です。

やらなければ損です。

 

上場企業は、ほとんどが黒字です。

上場企業は、大手が多いので売上は確保しやすいかもしれませんが、その分、人件費など固定費の負担が大きいので、黒字化するのは、はたで見るほど楽ではありません。

労働法へのコンプライアンスがあるので、人は簡単に首にできません。

それでも、黒字化企業が多いのは、予算管理体制がしっかりしていることが背景にあるといわれています。

  

予算とは、いわば、資源配分計画です。

 

売上は、どれぐらい達成できるか。

その売上代金を、仕入れ、人件費、販売費にどのように配分するのか。

それにより、どれだけの純利益が稼げるか。

将来のために、どんな投資をするか。

投資のための原資が利益でカバーできなければ、残りの必要資金をいかに調達するか。

予算とは、最適な資源配分を通じて利益を極大化するための計画です。

 

ただ、計画どおりにものごとは進みません。

計画と実績との差異をモニターしなければ、経営はこけます。

予算は、作成するのと同じぐらいに、毎月、実績との差異を分析し続けることが大切です。

 

予算を作成して、実績との差異を毎月分析して、『どうしようか』と悩み続けていれば、会社が赤字に陥ることはまずありません。

 

しかし、中小企業には、管理作業にコストをかける余裕はありません。

教科書に書かれているような面倒くさい予算管理をするだけの人員がいません。

そこで、簡便的な予算管理の方法をご紹介します。

手続きは、一見すると簡便ですが、それでいて予算管理の強力な利益生み出し効果を享受することができます。

 ステップごとに予算管理の方法を説明いたします。

 

1.利益目標を設定する。

中小企業の場合は、利益目標は、経営者がトップダウンで決定するべきです。

中小企業の社員は、利益意識があいまいであることが多いので、大企業にように、幹部の意見を集約するというプロセスをとったら、いつまでたっても利益目標は決まりません。

まず、過去の実績の推移から、将来のなりゆきを予測します。

成り行き予測をすると、7割の中小企業は、赤字が継続し、ほっておけば債務超過状態となります。

それを回避する戦略、戦術を考え、会社を強くするために稼がなければならない最低限の利益目標を、社長と会計事務所が協議して決定します。

会社のことをよくわかっている社長と手慣れた会計事務所が協議するので1〜2時間の協議で利益目標は決まります。

大企業にように利益目標の設定に1か月もかける余裕は、中小企業にはありません。

 

2.予算作成

売上予算、目標限界利益率、人件費予算、その他の経費予算の4つの個別予算を作成します。

第一ステップの利益目標を実現するための予算です。

 

大企業のように現場に予算案を一から作らせていたら、物事は前に進みません。

中小企業のスタッフは仕事を掛け持ちしていることが多く、また予算管理の仕組になじみがない人が多いからです。

これも社長と会計事務所が、協議して設定します。

具体的には、前年度の実績をもとに、目標利益から逆引きして、予算目標を決めます。

 

ここで作る予算は、単純なものとするのがコツです。

中小企業は、複雑な予算体系を維持管理することができないからです。

人員計画、在庫計画、投資計画等も必要ですが、最初は、あえて作成する必要はありません。

まずは、売上予算、目標限界利益率、人件費予算、その他の経費予算からスタートしましょう。

 

3.差異分析とアクション

さまざまな角度から、予算目標と実績の差異分析を分析し、今後のアクションを検討するステップです。

差異分析により、戦略の練り直しから戦術の変更まで実施します。

SWOT分析等により、戦略そのものを考えなおし、ターゲット、製品などビジネスの大枠ををみなおしてもらう場合もあれば、営業手法等の個別の戦術の変更を検討してもらう場合もあります。

中小企業の場合には、差異分析を現場に丸投げすると何も結論が出ないことが多いので、これも社長と会計事務所が一緒に分析を実施します。

 

4.社員の評価と連携させる。

一方で、社員ごとに細分化しなければならない予算もあります。

売上、目標限界利益率は、社員や部門ごとに細分化して責任をもたせます。

予算の達成状況で評価します。

社員や部門ごとに達成状況を公開すれば、生産性は、数十パーセントは改善します。

大赤字の会社でも黒字化できます。

 

ここで大切なのは、達成状況を公開することです。

経理がこそこそ資料とつくっているだけでは、効果はありません。

個人ごとに業績が測定されているという意識を、社員にもってもらうことが大切なのです。

  

中小企業の場合には、個人や会社の業績にかかわらず、年齢や経験をもとにおおざっぱに給与を決めてしまっています。

いまの世代はそれでは動きません。

予算目標の達成状況と人事考課を結びつけることにより、社員の動機付けをさらに、強めることができます。

 

個人ごとの予算達成状況を公開して、さらにそれに基づいて報酬を決める。

これにより、社員の生産性は飛躍的に改善します。

 

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経営目標は貸借対照表にある

経営者の大半は、試算表を見ても、会社の状況を理解できません。

会社の実態が、望ましい姿とどれだけかい離しているのか、想像できません。

多くの経営者は、試算表を読めないからです。

とくに貸借対照表(BS)は苦手です。

ほとんど見たことがないかたが大半です。

会社の価値は、PLではなく、BSによって判断されるので、BSがわからないと会社の実態はわかりません。

 

BSがわからないので中小企業の経営者の会計感覚は、麻痺してしまっていることが少なくありません。

中小企業の会計感覚がいかに誤っているか、例を挙げて説明しましょう。

 

多くの中小企業は、実質的には赤字です。

赤字はいやなので、会計事務所に頼んでちょい黒にしてもらいます。

多くの経営者は、会計事務所から利益がちょい黒の、収支トントンの決算書をみせられると、合格点をとったような錯覚を起こします。

ちょっとお化粧を頼んだことも忘れて、経営者として自分のことを『まあまあだな』などと錯覚を起こします。

税金も発生しないので、なおさら、自分に合格点を与えたくなります。

しかし、それでよいのでしょうか。

 

収支がとんとんの会社は、利益をちょい黒にするためにちょっとお化粧をします。

そのお化粧の分だけ資金繰りは悪化して借入は増えていきます。

お化粧の分は、実態がないので資金ショートするからです。

ちょい黒の決算書で満足している会社は、じりじりと借入金が増大して、そのうちに首が回らなくなります。

中小企業の経営者の会計感覚は、会社を必然的に脆弱化させ、破滅させるのです。

BSが読めないので、この点に経営者はなかなか気づきません。

 

そもそも企業経営の目的は、会社を強く成長させることにあります。

会社の価値は、将来にわたって獲得できる現金の総額です。

投資銀行が、よく上場企業のあるべき株価を算定していますが、この論理を使っています。

ずばり、企業価値は、純資産に裏打ちされた現金残高にあります。

収支がとんとんの会社は、現金を生み出していません。

したがって、企業価値はゼロです。

利益はちょっとでているが、資金繰りは苦しい。

当然です。

企業価値がゼロの会社の経営が楽なはずはありません。

経営の目標は、PLではなくBS、すなわち貸借対照表に設定されるべきです。

純資産を増やし、実質的な現金残高(現預−借入金)を増加させるべきなのです。

借入によらない現金残高こそが、会社の価値なのです。

企業価値の創造以外に、経営目標があり得るでしょうか?

あり得ないはずです。

これが、企業経営の原点であり目標です。

当たり前といえば当たり前です。

お金を増やしたくて経営をしているわけですから、お金が重要なのは当然です。

しかし、中小企業の会計感覚では、この当然の事実が見失われているのです。

 

仮に5年間で1000万円だけ借金を減らし、その分だけ現預金を増やす経営目標を設定したとします。

実質現金である『現預金−借入金』が増えるので、企業価値は、その分増強され、会社は強靭になります。

正しい経営目標です。

この場合、毎年200万円の純利益が必要です。

税引き後利益しか、会社の資産は増大させないからです。

したがって、税引き前利益は、280万円、必要です。

 

大切なのは、税引き後の利益しか会社を強くしないということです。

節税に走り、収支とんとん経営を続けていたら、純利益もなくなるので、会社の純資産は増加せず、対応する現金も増えず、いつまでたっても会社は強くなりません。

余計な税金を回避することは必要ですが、税金そのものを回避しようと節税商品に走ると純利益が発生せず、会社にはいつまでたっても純資産は蓄積されず、現預金が増えません。

企業価値は増えず、会社は脆弱なままです。

会社を強くするという観点からは、収支トントンは、絶対防衛ラインではないのです。

PLしかみていないと企業価値が理解できませんし、税金が発生しないのが正解という誤った会計感覚をもってしまいます。

経営の絶対防衛ラインがわからなくなるのです。

そのために、実際には経営に失敗していても、現状に満足してしまい、会社をさらに弱くしまうのです。

 

税理士のほぼ8割はこの点を理解していません。

収支トントンの状態がとてもまずい状態だということを理解していないのです。

また、税金が発生しなければお客に怒られませんし、会社の経営は社長の責任とおもっているので、余計なアドバイスはしません。

『暴飲暴食は体によくありませんよ』と居酒屋の店員が助言してくれないのと同じです。

しかし、その状態では、会社は長くは持たないのです。無料相談実施中! まずはお気軽にお話しましょう! フリーダイヤル 0120-886-816