特定支出控除の改正点について【東京都千代田区工藤税理士事務所】

平成25年分以後の所得税につき、平成24年度税制改正により特定支出控除制度の改正が適用されます。

 本改正により、「勤務必要経費」が特定支出控除制度の対象とされました。

また、収入額1500万円以下の場合に特定支出額が給与所得控除額の1/2を上回った場合に給与所得控除に加算できることとされました。

 勤務必要経費は職務と関連のある図書費,衣服費,交際費等のことであり、上限金額は65万円とされます。

 勤務必要経費の例は以下のようなものが考えられます。

 

■図書費の例

書籍、新聞雑誌その他の定期刊行物などが該当し、紙媒体だけでなく、電子書籍等も含みます。また有料のメールマガジンやニュースレター等も含むようです。

 

■衣服費の例

 所得税法施行令では、『制服、事務服、作業服、勤務場所において着用することが必要とされる衣服』と定められております。ただ、通達で詳細に定められていないため、現状確かな根拠はありませんが、一般的にスーツなども含まれる可能性があります。また、作業着の他安全用のヘルメットや作業靴なども着用が定められている場合には対象となるものと考えられます。

 

■     交際費の例

「交際費、接待費その他の費用で、給与等の支払者の得意先、仕入先その他職務上関係のある者に対する接待、供応、贈答その他これらに類する行為のための支出」と規定されています。勤務先の取引先などに対する接待費、お中元お歳暮などの贈答品費を社員が自己負担しており、企業が職務遂行上必要と認めた場合に特定支出とされることが考えられます。

 

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飲食費は経費になるか?【東京都千代田区工藤税理士事務所】

前回は交際費の基本的な考え方についてご説明致しました。今回は実務上頻出項目である、飲食費の考え方についてご説明いたします。

 

●取引先との飲食費

接待目的などにより、会社の人間+取引先と飲食をした場合、一人頭5000円以下の場合は、非交際費、5000円を超える場合は交際費として取り扱われます。

一次会、二次会などに別れている場合は、店ごとに判定を行います。

また、カラオケも、飲食費の範囲に含まれます。そのため、一人頭5000円以下の場合は非交際費として取り扱うことが可能です。

 5000円基準を適用する場合、接待相手の会社名、名前など、一定事項を記録しておく必要があるので注意が必要です。

 

●社員同士の飲食費

 会社の人間のみの飲食の場合、上記の5000円基準を適用することができず、通常の会議において供与される昼食程度、又は福利厚生などに要する費用以外は交際費として取り扱われます。

福利厚生費としてどの程度まで認められるか?は明確な基準がないためこれも税務署と納税者で見解の相違が生じやすい項目です。

例えば、忘年会の費用などは福利厚生費として差し支えないですが、「社会通念上高額でないこと」も条件とされます。ただ幾ら以上が社会通念上高額でないかの具体的金額基準がないため、これも争点になりえる項目です。

 また、月1回の社内会議兼部門間の懇親会目的の飲食で一人当たり予算1万円使った場合に交際費として認定された事例もあるようです。

 課税庁からすると、頻度、金額が社会通念上多すぎるということでしょうが、このぐらいは認めてほしいものだと思います。

 

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結婚披露宴費用は交際費になりますか?【東京都千代田区工藤税理士事務所】

前回までは飲食費は経費になるかを説明しました。今回は、イレギュラーなケースとして、役員の結婚披露宴費用を会社でもった場合の取扱について説明します。

 

役員の結婚披露宴をする場合に、仮に招待客の大半が取引先社長や会社従業員であることを理由に会社で負担する場合は経費として認めてもらえるのしょうか。

 

このケースは交際費に該当せず、役員に対する賞与に当たるとされた過去の裁判例が存在し、以下のように判示をされております。

(京都地方裁判所昭和50年2月14日判決)

『結婚披露宴の趣旨に加え、披露宴が社会慣行上個人の私的行事とみなされる結婚式と同時に、すなわち挙式に引き続いて行われるのが通常であって、いわば結婚式に付随するものであることを考えると、結婚披露宴は特別の事情が認められない限り結婚当事者の私的な社会行事であると考えるのが相当である。』

 

すなわち、取引先との円滑な取引の遂行に寄与した面があったとしても、事業遂行のために取引先を接待する目的で行われたものとは解し難い。とされております。

 

 結婚式を行うことは会社業務との事業関連性が低い部分がポイントとされると思います。

このように、交際費で落としても、役員の個人的な支出とみられると賞与に該当してしまうケースがありますので注意が必要です。

また、役員賞与と認定された場合は、損金として認められる役員給与には該当しないため、会社の損金にすることはできないので注意が必要です。

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飲食費における社外の人間とは

以前の記事でお伝えした通り、飲食代のうち、取引先等との飲食で1人当たり5000円以下のものは、交際費の範囲から除外され、その全額を損金算入することが可能になります。

この取扱は基本的に参加者の内1人でも取引先等の人間が参加をすれば5000円基準の適用をできるものとされております。

しかし、「専ら当該法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するもの」を含まないとされています。

それでは、取引先等の人間が「関連会社の役員」、「連結子法人の役員」、「完全支配関係のある法人の使用人や従業員」など、当社との関係が深い相手だった場合は、当該飲食費は社内の飲食に該当するのでしょうか。

この場合、これらの相手方としては別会社と見ることができ、よって社外のものとなることから、そのものとの飲食等に係る飲食費が社内飲食費等に該当することはないと定められております。

 

連結子法人は、連結グループを1つの法人とみなされるため、連結納税においては寄付金の支出などに関しては全額損金不算入として取り扱われますが、交際費の判定の際には社外のものと取り扱われるようです。

 

 

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創立記念パーティー等の費用について【東京都千代田区工藤税理士事務所】

法人で創立記念パーティー等を、パーティー会場等を借りて行う場合、会社従業員のみを招待し、一人当たりの平均費用額が社会通念上高額すぎない場合は、福利厚生費として取り扱うことが出来ますが、高額すぎると交際費課税を受ける可能性があるので注意が必要です。

 特に明確な金額規定はありませんが、従業員の慰安のため法人において通常一般的に行われる程度のものといえるかどうかが判断基準になるようです。

また、創立記念パーティー等に取引先を招待した場合、得意先に対する接待、供応等に該当し、交際費課税をされますので注意が必要です。

 

このケースにおいて、得意先からお祝い金を受け入れた場合には支出交際費から控除できるのでしょうか。

これは交際費から控除できず「雑収入」として収益計上する必要があります。

すなわち、交際費課税として損金算入限度額を超えた部分は損金不算入になり、一方で雑収入として益金算入をされますので、一種の二重課税のような扱いになってしまいます。

ただし、お祝い金という形でおのおの受領してしまうと上記の扱いになるため、取引先に対しては会費制度として一定額を徴収することにしますと、会費の負担が取引先に帰属することになるため、法人の交際費から直接減額が出来るものと思われます。

 

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扶養親族に該当するか【東京都千代田区工藤税理士事務所】

国税不服審判所のホームページの公表裁決事例等に平成23年4月〜6月の裁決事例が公開されました。その中で興味深い事例がありましたので紹介いたします。

平成23年4月18日裁決

 

1.事実

 請求人と元妻は平成18年3月に離婚裁判が確定した。

裁判により、長男の親権者は元妻と定められ、請求人は長男が20歳に達するまで1ヶ月6万円を支払うこととされた。

 請求人が本件養育費を最初に支払ったのは平成19年4月2日(18年1月分〜19年3月分及び遅延損害金)である。

 

2.争点

離婚後、養育費を支払っている請求人と、長男と同居している被請求人(元妻)、いずれのものの扶養親族とできるか。

イ 平成18年分

ロ 平成19年分及び平成20年分

 

3.判断

イ 平成18年分

法定解釈

所得税基本通達2-47に 「生計を一にするもの」とは必ずしも同居していることを用するものでなく、一般に親族が同一の生活共同体に属して日常生活の資を共通にしていることをいうものと解される。

あてはめ

 養育費を支払ったのが平成19年4月2日であり平成18年度中に送金を行われていないため、請求人と「生計を一にするもの」に該当しないため、請求人の扶養親族とすることができない

 

ロ 平成19年分及び平成20年分

 請求人は本件養育費を送金しており、元妻は長男と同居しており養育しているため、いずれも「生計を一にするもの」に該当するということができる。

 本件においては元妻が請求人より先に長男を扶養親族とする旨の扶養控除等申告書を勤務先に提出しているため、元妻の扶養親族に該当する

 

4.考察

上記の通り、双方が「生計を一にするもの」に該当する場合は、先に提出をしたほうが扶養親族の権利を得るようで、いわば早い者勝ちということになるようです。

発明に対する特許出願も先願主義により、先に出した方が権利を有することになるので、権利関係の主張は早めに行った方がいいという結論になるようです。

 

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原発事故賠償金の課税関係【東京都千代田区工藤税理士事務所】

個人の確定申告は3月15日(木)までが期限となります。

私どもの事務所もようやくE-TAXに対応を致しました。

例年は郵送にて提出をしていた申告書が電子データの送信のみで行うことが可能になるため、今年は例年よりスムーズに作業をすることができそうです。

 

さて、確定申告の義務に関してですが、平成23年中に福島第一・第二原子力発電所の事故により賠償金を受け取った方もおられると思いますが、賠償金を受領した場合は申告の義務があるのでしょうか。

国税庁が平成23年11月25日付けで東京電力からの照会に対し、文書回答事例としてホームページに取り扱いが公表されました。

 賠償金を受け取る名目により取り扱いが異なるということです。

 

(1)避難生活等による精神的損害、避難・帰宅費用、一時立入費用、生命・身体的損害、検査費用(人)、家事用の資産に係る検査費用(物)として受領する賠償金

   非課税所得に該当し所得税の課税関係が発生しません。

(2)就労不能損害として支払いを受ける賠償金のうち、給与等の減収分に対する賠償金

   一時所得に係る収入金額になります。平成23年度に他の一時所得がない場合、

50万円までは非課税となり、50万円を超えた金額の1/2が課税所得となります。

 

 

(3)個人事業に対する賠償金のうち、営業損害、業務用資産又は棚卸資産の検査費用として受領する金額。

   事業所得等に係る収入金額となります。

 

(4)上記(3)の場合、一般的には賠償金支払いの合意書を送付した年度の収入となりますが、補償対象期間に応じそれぞれの年分の事業所得等に係る収入金額としてこれに基づいて申告しても差支えないとされています。

 

(1)以外のケースは所得税の課税関係が発生するようですので注意が必要です。

 

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消費税不正還付の裁決事例【東京都千代田区工藤税理士事務所】

先日公開されました、平成23年4月〜6月分の国税不服審判所裁決事例より、消費税課税に関して興味深い事例がありましたので紹介致します。

 

前提条件

消費税は基本的にお客様からの預かり額を税務署へ納付するシステムですので、

預かり額−支払額の差額を納付することになります。この差額がマイナスの場合(支払額>預かり額の場合)には払いすぎた消費税を税務署が納税者に還付することになっております。

また、消費税の納税義務は基準期間(2年前)の課税売上高が1000万円未満の場合は免除されます。

 

平成23年4月19日裁決

 

概要 

審査請求人は平成20年課税期間に8.4億円(うち消費税4千万円)の建物を取得し、これを還付させることを目的として課税売上1000万円超とする平成18年課税期間の修正申告書を提出した。

税務調査により当該修正申告書記載の課税売り上げ高は非課税売上を課税売上と仮装したものとして、更正処分をしました。

 

当該事例は請求人が課税売上高を仮装・隠ぺいしたものとされ重加算税が課されております。大抵の事例では、売上を過小に申告して税金を過小にしていることが多いですが、当該事例のような税金の不正還付に対しても税務署が目を光らせており発覚した場合には重加算税の対象になりますので注意が必要です。

 

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200%定率法の適用【東京都千代田区工藤税理士事務所】

平成23年12月改正により、平成24年4月1日以後に取得する定率法の減価償却資産のは従来の定額法の2.5倍のいわゆる250%定率法から、定額法の2倍のいわゆる200%定率法に変更されました。

 これは、法人税率の引き下げに伴い、課税ベースの引き上げのため損金計上限度額を減少させることを趣旨としています。

 

ただし特例として、平成24年4月1日をまたぐ事業年度においては平成24年3月31日までに取得したものとみなし、250%定率法を適用することが出来ます。

つまり、新法の適用は平成24年4月1日以後開始事業年度から始まると考えて差し支えありません。

 

実務上、平成19年4月1日〜平成24年3月31日までの間に取得した減価償却資産と、平成24年4月1日以降に取得した減価償却資産で償却率が異なるため、事務負担の増加が予想されます。

 そのため、特例として、平成24年4月1日の属する事業年度の確定申告書提出期限までに、200%定率法を適用するための届出を提出することで平成24年4月1日以降に取得したものとみなす特例があります。

 当該特例を利用する場合、その時点で耐用年数を未償却割合を耐用年数省令改正附則別表にあてはめ再計算するため、当初の耐用年数通りに償却終了をさせることが可能です。

 

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法人成りの際の個人の確定申告はどうすればいいですか?【東京都千代田区工藤税理士事務所】

個人事業を廃止し、法人成りをする場合、個人事業を廃止する年度の確定申告において、法人への引継を認識する必要があります。その際の主な課税関係は以下の通りです。

 

1.棚卸資産

小売店などで、個人事業廃止時に手元にあり、法人で引き続き販売をする場合は通常の販売価額の70%以上でないと低額譲渡に該当する恐れがありますので注意が必要です。

例えば、原価50円販売価額100円の商品は70円以上で法人に売却しないと、低額譲渡として70円と売却価額の差額は税務調査の際に更正をされる恐れがあります。

逆に原価80円、販売価額100円の商品は原価の80円で引き継いでしまって差し支えありません。

 

2.車両、備品、内装の造作等

引継時の時価により引き継ぐ必要があります。車両や備品などは中古市場があれば時価を把握することが可能ですが、内装の造作等は時価を把握することが困難だと思います。従いまして、減価償却後の帳簿価額で譲渡して差し支えないと考えられます。

 

3.法人に現物出資をした場合

法人成りの際に、事業資産を法人に現物出資をするケースもあると思います。

現物出資の場合は、通常の譲渡の場合は対価が現金なのに対し、現物出資の対価として新会社の株式を受領するだけの違いですので、取扱としては1及び2となんら代わりはありません。従いまして、売上原価若しくは、固定資産の帳簿価額を超える金額で現物出資をした場合に所得が発生しますので注意が必要です。

 

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がん保険の保険料通達の一部改選案について【東京都千代田区工藤税理士事務所】

国税庁は2月29日に、

「法人契約の『がん保険(終身保障タイプ)・医療保険(終身保障タイプ)』の保険料の取扱について(法令解釈通達)の一部改正(案)等に対する意見公募手続きの実施について」

をHPで公表しました。

 法人税における現状のがん保険に対する取扱は、平成13年8月10日付けの通達により終身払込の場合は平成13年9月1日以降にその保険に係る保険料の支払期日が到来するものから支払保険料全額を損金計上が可能となっています。

 

しかし、近年解約返戻率や前払保険料率の高い保険商品が増え、10年前に定めた原通達ではそぐわなくなっていることが背景にあるようです。

 改正案では加入時の年齢から105歳までの期間を計算上の保険期間として、当該保険期間の50%に相当する期間を経過するまでの期間にあっては各年の支払保険料の2分の1に相当する金額は前払保険料として資産計上をするということになっております。

 

この改正につき意見がある場合は3月29日までに電子政府の総合窓口e-Gov)の意見提出フォーム、FAX又は郵便にて意見を提出することができるようです。

詳細につきましては下記HPにて確認可能です。

 

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?OBJCD=100410

 

http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/hojin/010810/01.htm

 

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労働保険料率の改定について【東京都千代田区工藤税理士事務所】

平成24年4月より雇用保険料率が改定されます。平成23年度の雇用保険料率は一般事業で事業主負担率9.5/1000+被保険者負担率6/1000=15.5でしたが、

平成24年度の雇用保険料率は事業主負担率8.5/1000+被保険者負担率5/1000=13.5に改定されました。

従いまして、事業主負担及び従業員負担がそれぞれ0.1%ずつ引き下げられた計算になります。

 

6月1日から7月10日に労働保険年度更新手続きが必要になりますが、平成23年度確定保険料と平成24年度概算保険料率がそれぞれ異なりますので計算には注意が必要です。

 

詳細に関しましては厚生労働省ホームページ雇用保険料率改正のお知らせをご覧ください。

給与を当月支給の場合は4月支給分から、翌月支給の場合は5月支給分(4月締め分給与)から料率が変更になりますので、給与計算の際はお間違いないようにご注意ください。

 

労働保険料は毎年7月10日までに計算し、昨年の概算保険料と確定保険料の過不足金額及び本年の概算保険料を納付する必要があります。概算保険料が40万円以上の場合は3分割で支払うことも可能ですが、40万円未満の場合は7月10日に1年分を一括で支払う必要が生じます。7月10日は従業員9人以内の会社にとって、源泉所得税納期の特例(1−6月分)の納付と重なることになります。

そのため7月10日は中小企業経営者にとっては資金繰りの手当が重要な日となります。

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消費税95%ルールの見直しを踏まえた事例【東京都千代田区工藤税理士事務所】

国税庁は平成24年3月26日に「95%ルール」の適用要件の見直しを踏まえた仕入控除税額の計算方法等に関するQ&Aをホームページに掲載しました。仕入税額控除制度におけるいわゆる「95%ルール」の適用要件の見直しを踏まえて、従来からの仕入控除税額の計算方法等に関する基本的な考え方や留意点等について体系的に整理したものを以下に掲載したものになっているとのことです。

Q&Aは『基本的な考え方編』と『具体的事例編』にわかれていますが今回は具体的事例編のうち実務上重要度が高いと思われる項目を紹介致します。

 

↓以下引用

【自社製品等の被災者に対する提供】 (問1-13)

自社製品等を被災者等に無償で提供した場合、自社製品の材料費等については、個別対応方式による仕入控除税額の計算を行う場合、いずれの区分の課税仕入れに該当するのですか。

(答)

質問の自社製品等を被災者等に対して無償で提供する行為は、対価を得て行われる資産の譲渡等に該当しないため不課税取引となります。なお、個別対応方式により仕入控除税額を計算する場合には、自社製品等の提供のために要した課税仕入れ等の区分は、提供した自社製品等の態様に応じ、次のとおりとなります。

@ 自社製造商品の提供

自社で製造している商品(課税資産)の材料費等の費用は、課税売上対応分に該当します。

A 購入した商品等の提供

イ 通常、自社で販売している商品(課税資産)の仕入れは、課税売上対応分に該当します。

ロ 被災者に必要とされる物品を提供するために購入したイ以外の物品(課税資産)の購入費用は、共通対応分に該当します(基通11−2−17)。

(注) 自社製品等を被災者等に提供する際に支出した費用(被災地までの旅費、宿泊費等)に係る課税仕入れは、共通対応分に該当します。

↑ここまで引用

 

昨年は東日本大震災の影響で被災者等に寄付をした方も多いと思います。

その際に注意が必要な項目です

 

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役員報酬業績悪化改定事由事例の追加について【東京都千代田区工藤税理士事務所】

国税庁は平成24年4月3日に、「役員給与に関するQ&A」に以下の事例を追加しました。

 

『(業績の著しい悪化が不可避と認められる場合の役員給与の減額) 〔平成24年4月追加〕

[Q1−2]当社(年1回3月決算)は、ここ数年の不況の中でも何とか経営を維持してきましたが、当期において、売上の大半を占める主要な得意先が1回目の手形の不渡りを出したため、その事情を調べたところ、得意先の経営は悪化していてその事業規模を縮小せざるを得ない状況にあることが判明し、数か月後には当社の売上が激減することが避けられない状況となりました。そこで、役員給与の減額を含む経営改善計画を策定し、今月から役員給与を減額する旨を取締役会で決議しました。

ところで、年度中途で役員給与を減額した場合にその損金算入が認められるためには、その改定が「経営の状況が著しく悪化したことその他これに類する理由」(業績悪化改定事由)によることが必要とのことですが、当社のように、現状ではまだ売上が減少しておらず、数値的指標が悪化しているとまでは言えない場合には、業績悪化改定事由による改定に該当しないのでしょうか。

[A]

貴社の場合、ご質問の改定は、現状では売上などの数値的指標が悪化しているとまでは言えませんが、役員給与の減額などの経営改善策を講じなければ、客観的な状況から今後著しく悪化することが不可避と認められますので、業績悪化改定事由による改定に該当するものと考えられます。』

 

当該事例では現状は売上高などの数値が悪化していないが、将来的には悪化する場合に業績悪化改定事由にあてはまるかどうかの問い合わせに対し、客観的な状況から今後著しく減少する場合にあてはまるという回答をしています。

 

他の事例として、主力製品に瑕疵があることが判明して今後多額の損害賠償金やリコール費用の支出が避けられない場合なども業績悪化改定事由に該当する者と考えられるとされております。

 

 

いずれにしろ『会社経営上の数値的指標の著しい悪化が不可避と判断される客観的な状況としてどのような事情があったのか、経営改善策を講じなかった場合のこれらの指標を改善するために具体的にどのような計画を策定したのか、といったことを説明できるようにしておく必要がありますので、留意してください。』

とされておりますので、関連書類の保管は必須になりますのでご注意ください。

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復興特別所得税の源泉徴収【東京都千代田区工藤税理士事務所】

平成25年より25年間、復興特別所得税が基準所得税額の2.1%課されます。

これにより所得税の納税義務者は税率を2.1%の上乗せして源泉徴収を行う必要があるので注意が必要です。

給与所得については、平成24年度税制改正に係る給与所得控除の上限設定と復興特別所得税を織り込んだ税額表が用意されるとされていました。

 復興特別所得税は全所得に対して課されますので例えば預金利子の源泉徴収や上場株式配当にかかる源泉徴収も2.1%が上乗せされた金額で源泉徴収されます。

 これらは、金融機関側や配当金の支出会社で計算するため、会社側で特別な処理は必要ありませんが、実務上の注意点としては復興特別所得税により税理士報酬等の源泉は額面の10.21%で徴収してすることになります。現状の法令の場合額面の10%で徴収していましたので、例えば毎月3万円の報酬に対し3千円を徴収することになっていました。

 この例の場合平成25年以降は10.21%の3063円を徴収することになります。

徴収額が1円単位になり多少処理が煩雑になるので源泉徴収のシステムの見直しが必要になるかもしれません。

0.2%上乗せなら多少計算しやすいと思いますが、0.01%単位で計算すると端数が生じやすくなるため消費税の95%ルール撤廃のように事務処理が煩雑になる改正であることが予想されます。

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役員退職所得課税の見直しについて【東京都千代田区工藤税理士事務所】

平成24年度税制改正により、平成25年分以降の所得税、個人住民税について、役員退職金のうち勤続5年以内の法人役員等が退職金を受領した場合に、いわゆる2分の1課税が廃止されました。

 

退職所得の金額の計算式は旧制度では以下の通りでした。

 

『退職所得の金額=(収入金額―退職所得控除額※)×1/2 

※     退職所得控除額 

 (1)通常の退職の場合

勤続年数が20年以下の場合・・・・・・・勤続年数×40万円(最低80万円)

勤続年数が20年を超える場合・・・・・・800万円+70万円×(勤続年数−20年)

(2)障害者になったことに直接起因して退職した場合

(1)によって計算した金額+100万円』

 

すなわち最低限勤続年数×40万円は所得控除され、更に2分の1を乗じて所得を計算するというかなり優遇された制度になっていました。勤続5年以内の役員の場合2分の1を乗じず、年40万円の所得控除のみで課税されることになったということです。

退職所得は、長期間にわたる勤務の対価が一時期にまとめて後払いされるもの(退職金の賃金後払い説といいます)であることや、退職後の生活保障的な所得であること等が考慮され、このような優遇措置が取られていました。

役員の場合、従業員に比べて自己決定度合いが比較的高いことや、短期間で役員を退任することを繰り替えすいわゆる渡りの場合は制度趣旨に反しているということが、本改正が行われた背景にあるようです。

 

 

 

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がん保険の取扱いが変更になりました【東京都千代田区工藤税理士事務所】

以前の記事でお伝えした、「法人契約の『がん保険(終身保障タイプ)・医療保険(終身保障タイプ)』の保険料の取扱について(法令解釈通達)の一部改正(案)等に対する意見公募手続きの実施について」を経て、平成24年4月27日からがん保険の取扱が変更になりました。変更後の法令解釈通達は下記ページをご覧ください。

http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/hojin/010810/pdf/240418.pdf 

これによりますと平成24年4月26日までに契約したがん保険は従来公表されていた、平成13年8月10日付けの法令解釈通達の取扱いに従い、支払期日にその保険に係る保険料の支払期日が到来するものから支払保険料全額を損金計上が可能となるようです。

 

しかし、当該改正により平成24年4月27日以降契約分のがん保険は終身払込の場合に加入時の年齢から105歳までの期間を計算上の保険期間として、当該保険期間の50%に相当する期間を経過するまでの期間にあっては各年の支払保険料の2分の1に相当する金額は前払保険料として資産計上をするということになっております。

例外的な取扱いとして払戻金のないものはこの取扱いの対象外となり保険料を払込みの都度、損金の額に算入することができるようです。

 

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