この記事の著者
工藤聡生
銀行、国際会計事務所勤務を経て開業。資金調達、事業計画による業績向上を支援している。早稲田大学政経出身、公認会計士・税理士。
工藤聡生
銀行、国際会計事務所勤務を経て開業。資金調達、事業計画による業績向上を支援している。早稲田大学政経出身、公認会計士・税理士。
「もし、銀行借入が返せなくなり、会社が潰れたら、どうなりますか?」
という問いを良く受けます。
会社を始めるかたや、大きな借金をしている会社の経営者がよく尋ねる質問です。
銀行借入が返せなくなったら、ほとんどの会社は倒産します。
リスケをしても会社が立ち直るケースは稀です。
会社が倒産した場合の経営者の末路は、多くの場合、悲惨です。
事業は消えてなくなり、社員は去り、自宅は取り上げられ、収入はなくなります。
しかし、もっとよい方法がないわけではありません。
自宅を守り、事業を後継者に譲って継続させることに成功した経営者もいます。
具体的な方法を説明しましょう。
事業は、会社を民事再生や破産手続きにかけ、そのプロセスで、後継者に譲渡することにより、守ります。
潰れた会社の事業なので、事業譲渡価格は、低く設定できます。
自宅は、担保になっているでしょうから、業者に頼んで任意売却手続によって購入してもらいます。銀行は、競売はリスクがあるので、交渉次第では、抵当権をはずしてくれます。将来、本人か後継者が業者から自宅を買い戻せば、自宅は人手に渡らずにすみます。
社長本人の保証債務は、民事再生や破産の手続で整理します。
この対策を成功させるためには、計画性が必要です。
銀行から詐害行為だといわれないために専門家と協議を事前に重ねる必要があります。
また、ある程度の資金が残っていないと、実行できません。
銀行預金の残高が枯渇した段階では、手遅れです。
ある程度の資金が残っている段階で、計画的に実行するのが成功の秘訣です。
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