銀行から資金を引っ張る4つの方法

銀行借入には、4つの形態があります。 

  1. 手形割引
  2. 手形貸付
  3. 証書貸付
  4. 当座貸越

手形割引は、お客から受け取った手形を銀行に買い取ってもらって資金調達をする融資形態です。

手形は、満期日にならないとお金を払ってもらえません。そこで、期日前に銀行に手形を買い取ってもらい、期日前にお金を調達するのです。銀行は、期日に対応した支払利息分を控除してお金を払い込んできます。

例えば、6月末期日の手形100万円を、3月末に99万円で買い取ってもらいます。この差額の1万円は、金利相当額の割引です。

会社に信用がなくとも、割り引いてもらう手形が、しっかりした会社が発行したものであれば、割り引いてもらえます。上記の借入方式の中ではもっとも実行してもらいやすい融資形態です。

貸借対照表に借入金として計上されないので、財務比率を一切、悪化させないというメリットもあります。

ただし、手形が不渡りとなった場合には、会社は買い戻し義務があります。ですから、銀行は振出人と、割引を依頼する会社の双方の信用をチェックします。手形がちゃんと決裁されるか、万が一決裁されなくとも、割引をした会社に買い戻し能力があるかを事前に検討します。

会社に信用がついてくると、銀行は手形割引の枠を設定してくれます。枠の範囲内であれば、銀行は、すぐに割引をしてくれます。

 

手形貸付は、会社が銀行を受取人として手形を振り出して、額面の金額を借りる方法です。手形を担保として銀行からお金を貸してもらう方法です。

主に、短期資金の借入に使われます。短期資金ですので、使途は、運転資金に使われることがほとんどです。

運転資金とは在庫資金とか、掛売り代金とか、税金、賞与資金です。

返済方法は、半年から1年以内の、分割返済か一括返済です。

在庫や売掛金にあてる運転資金は、常に必要とされる資金なので、ころがされることがよくあります。ころがしとは、期日になったら同額で借りかえることをいいます。この場合は、実質的には、長期で資金を借りることになりますが、形式的には短期で決済と借入を繰り返します。

手形貸付の手続は後述の証書貸付のように面倒な手続は不要ですので、手続面だけをみれば便利な融資制度です。

担保は手形です。期日までにお金を返済しないと手形が不渡りとなり、銀行取引が停止となってしまう恐れがあるので、手形は担保として強力です。

 

証書貸付は、金瀬消費貸借契約書という証書に基づいて長期の資金を借りる方式です。借入金額、金利、返済期間、返済方法が記入され、署名と実印による押印が求められます。

使途は、設備投資か、あるいは、長期に必要とされる運転資金に使われます。

設備投資に使われる場合には、設備の経済的な耐用年数や会社のキャッシュフローをみながら返済期間が決定されます。

会社は、売掛金や在庫から買掛金の残高を控除した運転資金を恒常的かつ長期的に必要としています。この常に必要とされる運転資金を長期資金で借り入れることもあります。証書貸付は、このような長期的な運転資金の調達のためにも使われます。

返済条件は、長期の分割返済となるのが一般的です。返済間隔は、毎月~半年毎というパターンがあります。

返済期間が長期になる分だけ、銀行にとってはリスクがあるので、会社に信頼がないと、証書貸付は実行されません。

また、銀行は、返済期間が長くなり、短期貸付より高いリスクをとらなければならないので、金利は高めに設定されます。

 

当座貸越は、当座勘定を使って、一定金額(極度額)までお金を自由に借入をすることができる融資制度です。

返済期限に定めがないので、銀行のとるリスクは、証書貸付よりも高くなります。そのため、融資形態のなかではもっとも実行が困難な融資制度です。相当の信用がないと銀行は、当座貸越を設定してくれません。

通常は、担保が設定され、その評価額の範囲内で極度額が設定されます。

無担保で、当座貸越が設定されるのは、優良企業に限られます。