自己資金なしで、無担保・無保証の創業融資を借りる方法
自己資金0円でも創業融資を借りることは、できるのでしょうか?
ネット上では、いろいろと対策があるようなことを言いつつ、結局、最後は、他の方法を推奨する否定的な記事が多いようです。
ちなみに、日本政策金融公庫の新創業融資制度の貸出要件では、6年以上の業種経験があれば、自己資金は、不要としています。
この記述だけ見ると、6年以上の業種経験があれば、自己資金0円でも、貸してくれそうです
ただ、実際には、創業融資にも審査はありますので、なんの作戦もなく無邪気に自己資金0円で申し込むと、断られてしまうことが多いのが、現実です。
自己資金がない起業家へ融資した場合、貸し倒れになることが多いからです。
また、日本政策金融公庫は、こつこつと自己資金をためてきた行為を、開業準備行為と考える傾向があるので、自己資金が不足している方は、準備が不足しているとみなされてしまうのです。
ただ、当事務所では、自己資金が0円でも、創業融資に成功した事例は、多々、あります。
調達額は、ほとんどの場合、300万円未満ですが、自己資金は、0円でした。
自己資金0円の創業者にとっては、天祐ともいえる資金調達です。
自己資金0円で成功した事例では、いずれの場合も、創業計画書をきちっと一緒に作り込みました。
自己資金がない分、強い説得力をもった創業計画書でリカバーできるように努力したのです。
業種はまちまちですが、共通して言えるのは、
- 狙い撃ちにするマーケットと、創業者の強みを明確に記述しました。
- とくに営業力について強調しました。
- 事業経験を強く売り込む記述をしました。
- 資金繰り表を添付して、十分に資金繰りがまわると、説得に努めました。
- 面談対策を行い、面談ではポジティブ、前向きな姿勢をとっていただきました。
- 当事務所からも、事前に審査担当者との折衝において、創業者の強みを粘り強く説明しました。
とくに重要なのは、営業力と資金繰りのアピールです。
ここを実証的にアピールできれば、審査は、ぐっと有利になります。
『営業につよく、数値センスもある』というイメージが与えられれば、審査をぐっと有利にもっていくことができます。
自己資金0円では、事業経験が十分にあっても、ほとんどの場合は、謝絶されます。
そのため、自己資金が0円だと、創業融資は、無理という情報がネット上では伝播していますが、事実として、そんなことはありません。
事業経験をしっかりともっていて、それをちゃんと計画で審査担当者へ伝達できれば、なんとかなります。
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