経営戦略論とかいうと、ずいぶんと大減さな話だなとか、中小企業の経営には抽象論は、不要だと思われるかたがいるかもしれませんが、そんなことはありません。
すべては因果応報です。正しい発想からしか、正しい結論は生まれません。
儲けている中小企業は、理にかなった経営をしておられます。
また、資金調達の面から言っても、事業計画が確固たる経営戦略に基づいて作られていないと融資担当者からそっぽをむかれてしまうことがあります。
計画そのものが、説得力に欠け、幼稚に見えてしまうからです。
かといって、経営戦略論を学ぼうと思えば、数十冊の本を精読しなければなりません。
そこで、みなさまのお役にたつために、批判をおそれず、われわれの独断で中小企業の経営の実態に合っている経営戦略理論をピックアップし、概説いたします。われわれが選んだのは、3C理論と言われる、大変に実践的な経営戦略論です。
この理屈の本質を理解していただければ、大変に良い事業計画を作ることができるはずです。
戦略の本質は、孫子の『彼を知り己を知れば百戦して殆うからず』という言葉に集約されています。しかし、この名言は経営にはそのまま当てはめることはできません。なぜなら、経営には、お客という、第三のプレイヤーがいるからです。
3C理論とは、自社と競合者のみならず、この顧客までも分析・理解することによって、市場で勝利する方法を考案しようという考えかたです。
現在の事業計画が以下の3つのポイントを満足させているかを確認してください。もしひとつでもかけていれば、その事業計画は、パワーにかけ、融資担当者に対する強い説得力に欠けています。
【顧客 Cutomer】
顧客のニーズを製品、サービスの設計に反映していますか。お客の心理の内奥に入り込み、お客が得ようとしている満足はなになのかをもう一度謙虚に考えてください。お客が求める満足はなになのかという視点から戦略を練り直すと、製品やサービスの内容はまったく異なるものとなることがあります。
例えば、高級レストランであれば、お客は、料理そのものよりも、異文化的な雰囲気での語らいをより重視しているかもしれません。それを理解するレストランオーナーは、接客態度ひとつをとっても、理解してないオーナーとは全く異なる行動をとるはずです。
また、あなたが捉えようとする顧客層のニーズは、十分な規模を持ち、かつ、これから成長するものでなければなりません。これから拡大するニーズを満たすビジネスの方が、利益ははるかに出しやすいのです。
【競合者 Competitor】
主要なライバルに対して差別化が図られていますか。価格か、付加価値のいずれかであなたの製品・サービスが勝っていなければ、顧客は、買ってはくれません。長い間、ひつの業界にいてもライバルのことは意外とわかっていないものです。まずは、謙虚にライバルを観察することからはじめてください。
ライバルの強みと弱みを冷静に観察するのです。弱点はかならずあります。ライバルが強くはない分野に全戦力を集中し、価格と付加価値において優位性を確立するのです。
より低価格であるか、あるいは、お客により多くの満足を与えるものである必要があります。但し、お客の求めない付加価値を強めても、勝つことはできません。差別化を図るときは、再度、お客の満足は何かという基本的な問いかけをくり返す必要があります。
うちの業界は、製品・サービスはみな同じだから差別化なんか無理とおっしゃるかたがよくいます。そんなことはありません。お客は、なんらかの判断基準を設定して、必ず選んでいるのです。実態上の差が少しでもあるのなら、営業・広告活動で、より良いものとしてイメージ作りをする努力をしてください。
【自社 Company】
上記二つを満たす案を幾つか、考案してください。
次にあなたがやらなければならないのは、どの戦略を選ぶかです。
採用する事業戦略は、あなたの会社の強みや弱みを反映していなければなりません。事業戦略が顧客の欲求を確実にとらえ、かつ、ライバルに優位に立つものであっても、あなたの会社にその事業戦略を維持するだけの経営資源がなければ意味がありません。自分の経験、技術力、人的資源、財務力を冷静に観察してください。自分の力でも、長期的に優位性を維持できるか自問してください。
上記3つの条件を満たす戦略を基礎として創業計画書が作成されていれば、融資担当者を説得するのは、はるかに容易となります。
面談で相手の顔が曇ることはないでしょう。
なぜなら、融資担当者からは、あなたの会社は成功するようにしか見えないからです。
融資の審査は、資料に基づいて行われるので、事業計画の底にある戦略の説得力は極めて重要なのです。この点を軽視するかたは、資金調達に失敗します。
また、事業戦略の考えがしっかりしていれば、あなたの会社の生存確率は、飛躍的に高まります。がんばって良い事業計画を考えてください。
どうしても良い考えが浮かばないというときは、ご気軽に当事務所へご相談ください。相談は、もちろん無料です。