いろいろと不安な点があります

飲食店を開業予定です。
日本政策金融公庫の創業者向けの融資に申し込もうと思っています。
不安な点がいくつかあるので助言をいただけますでしょうか?
自己資金がどんどんと減っています。飲食店で働いていますが、アルバイトのため、生活費が足りず、預金を取り崩しています。自己資金が少しづつ減っており、悪い印象を与えるのではないかと不安です。ただ、開業に必要な資金の3分の1に相当するお金は残っていますので、借入制度の要件は満たしています。
10年以上前に債務整理をしています。信用情報から消えているはずですが、融資の妨げになるのではないかと不安です。
住宅ローンがまだ2000万円ほど残っており、月々10万円ほど返済しています。2000万円も借金が残っているのにお金を貸してくれるでしょうか。
飲食で開業したいと思い、転職し、経験を積んでいます。ただ、また1年しか経験がありませんし、フルタイムで働いていますが、時給制のアルバイト扱いです。事業経験とみなしてもらえるでしょうか?
以上のような状況ですが、融資がおりないのではないかと不安です。
自分の店をもつためには、どうしても融資が必要です。
よい対策があれば教えてください。

質問ごとに個別にお答えさせていただきます。

自己資金については、創業資金総額の3分の1があれば、大丈夫です。
自己資金が目減りしている原因が生活費への充当なので、開業後に生活が成り立つだけの利益が確保できることを『事業の見通し』で示してください。
さらに、資金繰りについても、詳細な資金繰り計画を作ってアピールする必要があります。
36カ月の資金繰り計画によって、借りたお金が事業目的に適正に使われることを示すとともに、借金を返済しても生活が成り立つだけの売り上げを確保できることをアピールするのです。
創業融資を申し込む際には、創業計画書といわれる事業計画書を作成して提出します。
創業計画書には、事業の見通しを記載するとともに、通常は36カ月の資金繰り計画書を添付します。

つぎに、事故情報についてですが、すでに10年前の事故なので、信用情報には記載されていません。
したがって審査で問題にはなりません。
また10年以上も昔の話ですからこちらからあえて自己申告する必要もないでしょう。
したがって、ご心配される必要はありません。

住宅ローンについてですが、これもご心配は無用です。
住宅ローンは、通常、担保と対となっており、いざとなった場合には、担保を処分して返済が可能です。
また、そもそもクレジットカードローンなどと違って、非計画的な支出によって負った負債ではありません。
月々の返済額も、通常は、平均的な給与の中から返済できるレベルに設定されています。
創業後の事業の見通しにおいて、住宅ローンが返せる程度の、経営者報酬(利益)が確保される見込みであれば、審査は通ります。

事業経験の短さとその中身については、おっしゃるとおりに、ちょっと弱いなという印象を与えてしまいます。
たしかに1年という期間は短いですし、アルバイトだと重要な仕事も任されていないのではないかと思われがちです。
『アルバイトとして1年間、見習いをしてきました』というような控えめな記述をしてしまうと謝絶されてしまう恐れがあります。
リカバーするための努力が必要です。
成否は、1年間の経験でどれだけ幅広い業務を経験できたかをアピールできるかにかかっています。
飲食業にかかわる事業経験といってもいろいろとあります。
接客、スタッフ管理、調理、メニュー作成、販促、在庫管理及び発注、経営数値管理とさまざまです。
幅広い業務を経験しているほうが有利なので、経験した業務はあまさず列挙してください。
とくにお店の売上増加につながるような貢献をしていれば、審査の際に強くアピールできます。
売上への貢献を実績数値で示して、創業計画書に添付してください。

開業するお店の特徴についても、具体的に説明を加えてください。
短い期間であったとしても事業経験で得られたあなたの強みが、これから開く店の強みに直結するようなストーリーが必要です。
わざわざ飲食店を開業するために転職したわけですから強いビジョンをお持ちのはずです。
あなたの思い描く店のユニークさが、あなたの強みに裏打ちされている必要があります。
そこをうまく説明できれば、事業経験が短くとも、審査担当者の理解を得られるはずです。

初めての融資申込ですから、さまざまなご不安を感じられていることと思います。
どんな質問やご不安でも結構ですので、ご遠慮なく、工藤公認会計士税理士事務所にお問い合わせください。
初回相談は無料です。

general

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次