税務調査に狙われやすい会社とその対策

税務調査の対象は、国税庁の機関システムに、決算書等の情報が入力処理され、第一次的に選定されています。

日本のすべての会社の決算データがスーパーコンピューターに入力されて、分析処理がされているのです。

次にコンピューターが選定した第一次のリストから、税務調査の現場が、長年の経験に基づいて、実際の調査対象を選んでいます。

選定基準は、以下の通りです。

 

利益が出ている、逆に売上が伸びているにのに利益が減少している
  • 売上が伸びているが、利益が変わらない、あるいは利益が減少している会社。利益を隠しているのではないかと疑われます。
  • 同業とくらべて利益率が低い。
  • 売上が数億円以上なのに、毎年の利益額が、数十万円で安定している。銀行から嫌われず、かつ、税金を抑えられるレベルで意図的な会計操作を行っているのではないかと疑われます。
  • 利益がたくさん出ている会社。利益を圧縮するためになにか操作をしているのではないかと疑われます。

【対策】

原価や経費に関して税務証拠を整備しておきましょう。

とくに、売上が伸びているのに利益が減ってしまっている場合は、市場、競合他社、原価、人事等の経営環境の動きから、利益が出ていないのは当然であるということをわかりやすく納得させられるように説明シナリオを事前に用意しておきましょう。この説明が、不十分であると、調査官が、さらに本腰をいれて利益が出ていない原因について追求してきます。調査官は、納得するまであきらめませんので、事実をわかりやすく説明するシナリオを容易しておく必要があります。

 

変動が激しい勘定項目があると狙われる

税務書は、過去の決算書の推移を分析して調査対象を決めています。次のような場合は、調査対象になる可能性が高いといえます。

  • 原価率の増減の大きい。原価率が増加していれば架空仕入れではないか、原価率が減少していれば過去に架空仕入れを計上していたのではないかと憶測されます。
  • 売上の著しい増減。売上が伸びていればもっと本当は伸びているのではないかと判断されるし、減少していれば売上を隠しているのではないかと憶測される恐れがあります。
  • 経費が著しく増加している。異常な増加があると架空経費ではないかと疑われます。
  • 在庫や売掛金が著しく減少している。売上がもっと大きいのではないか、原価がもっと本当は小さいのではないかと疑われます。
  • 買掛金、未払金が著しく増加している。原価と経費の押し込みを疑われます。
  • 役員からの借入金、貸付といった貸借対照表項目の以上な増減。とくに役員借入金が大幅に増加するとその資金源が課税逃れから生じているのではないかと疑われます。
  • 退職金や貸倒損失などの一時的な損失の金額が大きい。内容を確かめるために調査にやってくる可能性があります。
  • 赤字から黒字へ転換した。

【対策】  

  • 過去の財務諸表を分析して、調査官が問題視するであろう、重点調査ポイントを事前に予測しておくべきです。
  • この重点ポイントに対して、十分な税務証拠と合理的な説明シナリオを事前に用意しておきましょう。わかりやすく、説得力のある説明が必要です。 
  • 不十分な説明を繰り返していたりしても逆に調査の拡大を招くだけです。積極的かつロジカルな説明を用意しておきましょう。

 

重点業種に該当する会社は狙われやすい

不正が多い業種に属していると税務調査に選定されやすくなります。

たとえば、現金商売、飲み屋、夜のお店、パチンコ店などは、実際に、売上除外をしている会社が少なくないので、狙われやすくなります。

また、税務署は毎年、重点的に調査対象とする業種を決めています。その業種に該当する場合には税務調査は受けやすくなります。

【対策】

過去の財務諸表分析を行い、異常な変動については確証を整備し、説得力のあるシナリオを用意しておきましょう。 

 

IT系などの新業種の会社についての留意点 

ITやインターネット系ビジネスなど新形態のビジネスについては、あらたなビジネス形態であるため、こちらの説明がわかってもらえなかったり、税務調査官の勘違いや憶測が起こりやすかったりします。税務調査官も人の子です。必ず正しい議論をするとは限りません。この勘違いに基づいて税法を解釈され、修正申告をもとめられたり、調査が長引いたりすることがよくあります。税理士や会社がわかりやすい説明を心がけることにより、こちらに不利な勘違いや憶測を回避するように努めましょう。 

 

過去に重加算税を追徴された 

前歴があるわけですから、にらまれても仕方ありません。

ですので、安易に重加算税を受け入れてはいけません。

実は、意図した隠蔽という重加算税の要件は、解釈に幅があり、反論の余地がかなりあるのです。

 

長い間、税務調査が実施されていない

とりあえず、税務調査を実施して様子を見ようという判断です。

10年以上にわたって税務調査がない会社は、要注意です。

初度の税務調査をうまく乗り切らないと、数年以内に、税務調査がまた実施されるかもしれません。

 

外注比率が高い

外注費は、架空経費の手段としてよく使われるからです。

 

消費税の還付を受けた

税務署は、消費税の還付には目を光らせています。

還付を受けると税務調査に入られる可能性はかなり上がります。

 

売上高が、1000万円、5000万円よりもやや下回っている

不正な会計処理で、免税や簡易課税の特典を享受している可能性があるからです。

 

そのほか

  • 海外送金がある。
  • 多額の損益通算をしている。
  • 税理士がいない。

 

税務調査対策でもっとも大切なこと

多くの税理士は帳票類の整備まで行い、あとの説明は会社に任せるというスタイルをとります。 ただ、それでは余計な税金をとられてしまうこともありえます。 税務調査官は後述するように大変なプレッシャーのもとで働いています。税金の追徴額がすくなければ、税務署の中で居場所がなくなってしまうといっても過言ではありません。ですから、税務調査官は基本的にやる気まんまんです。

また、税法には解釈が曖昧な領域がたくさんあります。解釈の仕方がわかれる論点が無数にあるのです。この曖昧な領域では、こちらが理論的な反論をしなければ、そのまま修正申告を求められて税金を余計に取られてしまうことが少なくありません。ですから、単に資料整備をしておき、税務調査官のいいなりという姿勢では納税者の基本的人権は守れません。事前に税務調査官が突いてくるだろう論点をピックアップし、税務理論的に整合性のある反論を用意しておかなければなりません。

多くの税理士事務所は税務署側に立ち、『適正な税務行政』の実現に協力するという視点から税務署との理論的対決を避ける傾向にありますが、当事務所はこのような考えはとっておりません。『適正な税務行政』の実現のためには、税理士は、顧客の基本的な権利の擁護者として、理論的反論を堂々と主張するべきだと考えております。

当事務所では、この事前の論点表の作成を大変に重視しておりますが、いままで数百回の税務調査の経験がありますが、この論点表で用意した説明シナリオが大きく打ち破られたことは一度もありません。徹底したリサーチをして、学術的にも整合性のある議論を心がけているからです。事前に論点表を作成し、税務理論的に納得性の高い反論を入念に練っておくのが税務調査対策の秘訣です。

変に逃げ回っても、最終的には補足されてしまいます。堂々と正面から議論することが税務調査対策のポイントなのです。

 

節税対策と税務調査対策の基礎知識

  1. 税務調査に狙われる会社とその対策
  2. 税務調査の方法と対策
  3. 税制改正 最新の税制改正情報です。
  4. 売掛金、在庫、前払費用等に関わる節税対策
  5. 固定資産に関わる節税対策
  6. 生命保険を使った節税対策
  7. 負債に関わる節税対策
  8. 売上の計上の仕方で節税
  9. 役員報酬及び役員退職金に関わる節税対策
  10. 給料及び退職金に関わる節税対策
  11. 福利厚生費に関わる節税対策
  12. 交際費に関わる節税対策
  13. 積極投資による節税対策 設備、人、試験研究への投資による節税手法です。
  14. 重加算税を回避する方法 重加算税は大きな不利益をもたらすペナルティです。
  15. 消費税の節税対策 
  16. 別会社を利用した対策
  17. 事業承継対策
  18. 銀行融資を調達する方法
  19. お金を貯める経営

 

無料相談会のご案内

⇒税の無料相談会

⇒資金繰り・資金調達の無料相談会

無料相談実施中! まずはお気軽にお話しましょう! フリーダイヤル 0120-886-816 

税務調査が入りづらい決算期の決め方

税務調査の時期は、決算書提出後、半年後をめどに設定されます。

たとえば、3月決算なら、7月〜12月ころです。

ただ、怪しいと判断すると、これ以外の時期にも実施されます。

 

税務調査の件数については、税務職員ごとに、おおよそのノルマがあります。

上期(7月〜12月)に20件、下期(1月〜6月)に10件、合計30件ほどの調査ノルマが課されています。

上期が少ないのは、確定申告や、3月決算の時期と重なり、税理士の繁忙期にあたるからです。

ですので、7月〜12月の下期に決算期を設定すれば、税務調査が来る確率は、半減します。

 

それだけでなく、4月〜6月の調査は、調査官は、やる気がわきません。

税務署の人事考課は、3月締めです。

7月には、異動があり、上司が頻繁に入れ替わります。

4月〜6月の調査は、人事考課が終わったばかりであり、上司が新規なので、評価されにくくなります。

ですので、調査官も、あまり力がはいりません。

 

以上から、1月〜6月に税務調査が行われる、7月〜12月に決算期を設定すれば、税務調査を受ける確率が下がり、調査も厳しくなくなる傾向があります。

 

節税対策と税務調査対策の基礎知識
  1. 税務調査に狙われる会社とその対策
  2. 税務調査の方法と対策
  3. 税制改正 最新の税制改正情報です。
  4. 売掛金、在庫、前払費用等に関わる節税対策
  5. 固定資産に関わる節税対策
  6. 生命保険を使った節税対策
  7. 負債に関わる節税対策
  8. 売上の計上の仕方で節税
  9. 役員報酬及び役員退職金に関わる節税対策
  10. 給料及び退職金に関わる節税対策
  11. 福利厚生費に関わる節税対策
  12. 交際費に関わる節税対策
  13. 積極投資による節税対策 設備、人、試験研究への投資による節税手法です。
  14. 重加算税を回避する方法 重加算税は大きな不利益をもたらすペナルティです。
  15. 消費税の節税対策 
  16. 別会社を利用した対策
  17. 事業承継対策
  18. 銀行融資を調達する方法
  19. お金を貯める経営

 

無料相談会のご案内

⇒税の無料相談会

⇒資金繰り・資金調達の無料相談会

無料相談実施中! まずはお気軽にお話しましょう! フリーダイヤル 0120-886-816