日本政策金融公庫と制度融資は、どちらが得か?

創業融資を使えば、低金利で資金を確保して、人、物といった経営資源を確保できます。

金利は1〜2%前後と安いので、利益を出すのは難しくありません。

放漫経営をしない限りは、金利を上回る利益を確保できるでしょう。

金利を上回る利益のうち、半分を返済にあて、残りを貯蓄すれば、富をより早く蓄積することができます。

創業融資は、金利が低いので、計数管理をしながら普通に事業をやれば、利益増大効果が金利を上回り、はやく、キャッシュを増やせるのです。

 

創業融資には、2種類があります。

日本政策金融公庫の創業融資と、信用保証協会が信用供与する制度融資です。

創業者は、どちらの公的な金融機関を選ぶべきでしょうか?

二つを利用するという裏技もありますが、そこまで資金が必要でなければどちらかを選ぶことになります。

どっちを良いのでしょうか?

ネットで検索しても、ずばり答えている記事はありません。

 

起業家は、創業時のつまずきは、避けたいはずです。

資金調達に失敗すれば、人、物といった経営資源は確保できず、事業そのものを立ち上げられないからです。

よい方を選択したいものです。

 

私見ではありますが、すばり、お答えします。

答えは、日本政策金融公庫です。

まずは、次の比較表をご覧ください。

 

【公的創業融資の比較表】

比較ポイント

日本政策金融公庫の新創業融資制度

信用保証協会を利用した東京都の創業融資

事業の実績 税務申告を2期終えていない方。
決算期の回数が2回未満ということです。制度融資は、創業時点からの年数です。
創業5年以内ならOK
融資限度額 上限は3,000万円まで(運転資金は、1,500万円まで)

上限は3,500万円

返済期間 7年以内(運転資金)
20年以内(設備資金)
運転資金とは、仕入れ代金、人件費、家賃、未回収売掛金などの事業を運営するために必要な資金です。設備資金とは、設備や資産などを購入するための資金です。
7年以内(運転資金)
10年以内(設備資金)
金利 2%前後 保証料と補助と含めて2%前後
保証料率 なし 所定の料率。但し、2分の1の補助制度あり。
自己資金の必要性 10分の1
ただし、6年以上の業種経験がある場合は、自己資金要件は、とりあえずは設定されていません。
自己資金の有無は関係なし
担保・保証人 無担保・無保証人
担保をつける必要はないが、担保をつければ、その分だけ多く借りることができます。
無担保だが、社長は保証人とならなければなりません。
据置期間 2年以内
据置期間とは、利息の支払だけで元本の支払を待ってもらえる期間です。事業計画で据置期間の必要性を合理的に説明する必要があります。
実際の据置期間は、制度融資と大差ありません。
1年以内
審査方法 創業計画書に基づき、30分から1時間の面談を受けます。 創業計画書に基づき審査・面談されます。
申込みから融資実行までの期間 1ヶ月
1.5〜2ヶ月

※許認可が必要な事業では、許認可を受けないと融資はおりません。ただし、申し込み時点では、許認可は不要ですので、融資と許認可手続きを同時に進めることができます。なお、飲食店の場合は、日本政策金融公庫なら営業許可前でも融資が実行されます。

 

借入額について

借入額は、両者ともに、自己資金の2〜5倍です。

ただ、制度融資を活用される方は、市区町村の制度融資を利用したがります。

利子補給や信用保証料の補助が厚いからです。

しかし、市区町村の制度融資は、資金量が限られているので、借りられる金額が、小さくなってしまう傾向が確実にあります。

借りられる金額が小さいということは、十分な経営資源が確保できずに利益を生み出せなくなる可能性が生じるということです。

わずかな金利を惜しんで事業に必要な資金を確保できなければ、本末転倒です。

 

借りられるまでの期間

また、制度融資は、スピードが遅いという欠点があります。

日本政策金融公庫と比較すると、融資実行が、2ヶ月以上、遅れることがあります。

2ヶ月、創業が遅れれば、2ヶ月の間、売上機会を喪失します。

予想月間売上を2倍にしてみてください。

売上がたたない間も固定費が発生しますので、損失は大きくなります。

金利をはるかに上回る厖大な損失となります。

 

金利

次は、金利についてです。

市区町村の制度融資は、利子補給や信用保証料の補助があるので、一見すると金利が安いような印象を与えますが、実質的な負担総額を、日本政策金融公庫の金利と比べると一概にどちらが有利とは言えません。

日本政策金融公庫の場合は、利子だけで信用保証料が不要です。

ともに、創業者の経営の足をひっぱらない程度に、十分に低く金利は設定されています。

 

無担保無保証

さらに、日本政策金融公庫の創業融資の魅力は、なによりも、無担保無保証であることです。

会社がつぶれたら経営者個人は借金は返さなくともよいのです

制度融資は、経営者個人は責任を取らされます。

ビジネスに失敗して、借金まで残ったらダブルパンチです。

もう一度、人生をやり直そうという気力がそがれます。

絶望的な気持ちとなり、家族や周囲の人々との関係も悪くなるでしょう。

ビジネスは戦いです。

必ずしも勝利するとはかぎりません。

万が一の場合も考えておく必要があります。

 

審査の厳しさ

審査の厳しさは、甲乙はつけがたく、どちらの方が、融資がおりやすいとは断言ができません。

そもそも、創業融資の審査のレベルは、人や支店によって変わりますので断定が困難なのです。

ただ、当事務所の場合は、特定の審査担当者とやりとりをしておりますので、日本政策金融公庫の方がはるかにスムーズと感じています。

 

融資審査を有利にする方法

ただ、日本政策金融公庫と提携している税理士等を経由する場合は、審査担当者を指定することができますので、運任せの部分をある程度はコントロールできます。

審査期間も短くできます。

それだけではありません。

『この点を修正すればなんとかなるのになあ!』という、審査担当者の本音が、事前情報としてはいってくることもよくあります

謝絶される前にそこを修正できれば審査はとおります。

こういった事前のアドバイスを得られれば、成功確率はぐっと上がります。

その税理士事務所が日本政策金融公庫の当該支店からちゃんと信頼を得ていれば、情報は入ってきます。

 

二つをうまく組み合わせる

創業資金は、まずは、日本政策金融公庫ですばやく無保証で調達するべきでしょう。

ただ、制度融資も追加融資で活用するべきです。

より早く借りれる日本政策金融公庫の創業融資で実績をつくり、信用をつけ、追加的に必要な資金は、ちかくの創業融資に積極的な信用金庫で、保証協会付き融資で調達するのです。

 

日本政策金融公庫から創業融資に成功すると、信用がつくので、ほかの金融機関でお金が借りやすくなります。

追加融資で利用しようと思っている信用金庫に口座を作り、そこに日本政策金融公庫からの融資額を着金すれば、それも信用を上積みすることになりますので、さらに評価を上げることができます。

 

創業融資の基礎知識

  1. ⇒そもそも、お金は借りるべきなの?
  2. ⇒創業資金の集め方 さまざまな創業資金の集め方をご紹介します。
  3. ⇒日本政策金融公庫とは? 創業者にも貸してくれる公的金融機関
  4. ⇒信用保証協会と制度融資 信用保証協会の基本を理解しましょう
  5. ⇒『新創業融資制度』について 無担保、無保証の創業融資制度です。
  6. ⇒『新規開業資金』について 借りやすい創業融資制度です。
  7. ⇒東京都と市区町村の創業融資 ともに信用保証協会と自治体がバックアップする創業融資制度です。
  8. ⇒市区町村の創業融資の重大な欠陥
  9. ⇒日本政策金融公庫と制度融資は、どちらが得か? 総合的には日本政策金融公庫です。
  10. ⇒創業融資の成功条件 創業融資に失敗しない秘訣を説明します。
  11. ⇒自己資金について 自己資金は融資審査ではとても重視されます。
  12. ⇒自己資金が不足しているとき
  13. ⇒創業計画書の業種経験の書き方 経歴アピールで成否が決まる。
  14. ⇒創業計画書の書き方 創業計画書の書き方で成否は決まります。
  15. ⇒創業計画書の記入例 日本政策金融公庫が提供する記入例です。
  16. ⇒資金繰り表の重要性 資金繰り表をすらすらと説明できれば、融資審査ではとても強くアピールできます。
  17. ⇒創業計画書と資金繰り計画書で創業融資は決まる
  18. ⇒創業融資の面談で守るべきこと 面談で犯しがちな失敗とは?
  19. ⇒創業融資の流れと必要書類 創業融資を借りる手順です。
  20. ⇒創業融資で新事業を立ち上げる 起業だけでなく新事業立ち上げにも使えます。
  21. ⇒創業融資の成功事例 自己資金不足、経験不足、事故暦、事業譲渡、高額融資の事例を集めました。
  22. ⇒創業計画書と事業計画書の違い 創業計画書は創業者用の事業計画書ですが、ちょっと特徴があります。
  23. ⇒創業後に赤字を回避するための具体的な経営手法
  24. 創業融資Q&A よくある質問にお答えします。

 

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保証協会と日本政策金融公庫から、同時に創業融資を借りることはできますか?

保証協会から800万円の創業融資を実行していただきました。

売上の回収サイトが長いためにつなぎとして必要な資金です。

ただ、もう少し、余裕が欲しいです。

同じ事業計画書で日本政策金融公庫に申し込んで同じぐらいの融資を受けたいと思っています。

ただ、そういったことをして銀行にばれたら信用を失うという話を聞きました。

とても困っています。

どうしたら良いでしょうか、アドバイスをお願いします。

 

創業融資を保証協会と日本政策金融公庫に同時申し込みすることは、それ自体は、何の問題もありません。

どちらかに断られる可能性があるからです。

この場合は、同じ事業計画書を使っても問題ありません。

むしろ、事業計画書は同一でなければなりません。

 

ただ、御社の場合には、ちょっと事情が異なります。

保証協会の融資がすでに実行されています

したがって、資金繰り状況が創業当初より変化しています。

800万円を調達しましたので、800万円の長期借入金を負い、その資金が運転資金に投下された状態になっています。

この点を事業計画書に反映させないと、結果として事業計画書に虚偽があることになります。

虚偽の資料を元に融資を申し込むことは、ばれた場合に大きく信用を失うことになります。

中小企業に低金利の長期資金を提供してくれるのは、日本政策金融公庫と信用保証協会といった公的金融機関ぐらいしかありません。

今後の資金調達を考えると信用を失うのは避けるべきでしょう。

 

あと知恵になりますが、保証協会と日本政策金融公庫に同時に申し込むべきでした

結果として、両者から融資を受けられたとしても、それは、偶然のたまものなので違法でもなければ信用を失うこともありません。

どちらかに断られることを恐れて、両方に申し込んだら偶然、両方とも貸してくれたわけですから、コンプライアンス上、瑕疵なしとみなされます。

実際に、わたくしどもお客様で両方から創業融資を受けた会社は、たくさんあります

 

今後の対策については、正攻法でいくしかありません。

日本政策金融公庫に追加の融資を申し込む際には、融資の実行を受けたことを反映した事業計画を提出してください。

事業継続のためには、さらなる事業資金が必要であることを訴求する計画にしてください。

添付する資金繰り計画を修正して、追加融資の資金使途と返済財源を丁寧に説明していくことになります。

運転資金に投下された資金が、売上を通じて回収され、追加借入れが問題なく返済できることを数字で示してください。

すでに信用保証協会の審査は通っているわけですから、基本的な信用に問題はありません。

決め手は新しい資金繰り計画の説得力です。

 

創業融資の基礎知識

  1. ⇒そもそも、お金は借りるべきなの?
  2. ⇒創業資金の集め方 さまざまな創業資金の集め方をご紹介します。
  3. ⇒日本政策金融公庫とは? 創業者にも貸してくれる公的金融機関
  4. ⇒信用保証協会と制度融資 信用保証協会の基本を理解しましょう
  5. ⇒『新創業融資制度』について 無担保、無保証の創業融資制度です。
  6. ⇒『中小企業経営力強化資金』について 無担保、無保証、要件上は自己資金不要、しかも融資額は最大2,000万円です。
  7. ⇒『新規開業資金』について 借りやすい創業融資制度です。
  8. ⇒東京都と市区町村の創業融資 ともに信用保証協会と自治体がバックアップする創業融資制度です。
  9. ⇒市区町村の創業融資の重大な欠陥
  10. ⇒創業融資の比較 選んではいけない創業融資制度とは?
  11. ⇒日本政策金融公庫と制度融資は、どちらが得か? 総合的には日本政策金融公庫です。
  12. ⇒創業融資の成功条件 創業融資に失敗しない秘訣を説明します。
  13. ⇒自己資金について 自己資金は融資審査ではとても重視されます。
  14. ⇒自己資金が不足しているとき
  15. ⇒創業計画書の業種経験の書き方 経歴アピールで成否が決まる。
  16. ⇒創業計画書の書き方 創業計画書の書き方で成否は決まります。
  17. ⇒創業計画書の記入例 日本政策金融公庫が提供する記入例です。
  18. ⇒資金繰り表の重要性 資金繰り表をすらすらと説明できれば、融資審査ではとても強くアピールできます。
  19. ⇒創業計画書と資金繰り計画書で創業融資は決まる
  20. ⇒創業融資の面談で守るべきこと 面談で犯しがちな失敗とは?
  21. ⇒創業融資の流れと必要書類 創業融資を借りる手順です。
  22. ⇒創業融資で新事業を立ち上げる 起業だけでなく新事業立ち上げにも使えます。
  23. ⇒創業融資の成功事例 自己資金不足、経験不足、事故暦、事業譲渡、高額融資の事例を集めました。
  24. ⇒創業計画書と事業計画書の違い 創業計画書は創業者用の事業計画書ですが、ちょっと特徴があります。
  25. ⇒創業後に赤字を回避するための具体的な経営手法
  26. 創業融資Q&A よくある質問にお答えします。

 

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一番、早くて確実に創業資金を借りられる方法は?

創業予定のものです。

早く確実に創業資金を借りられる方法を教えてください。

現在、日本政策金融公庫と渋谷区の創業支援資金を検討しています。

どちらの方が早く融資を受けられますか?

また、両方とも申し込むということは可能でしょうか?

両方とも申し込んでダブルで融資を受けると詐欺とかにはなりませんか?

日本政策金融公庫の創業融資は、調達金額が大きく、審査が早いのが特徴です。 

1千万円以上の高額融資は珍しくありませんし、日本政策金融公庫と提携している税理士を通せば最短で3週間ぐらいで着金します。

金利も低く、無担保無保証の融資制度もあ

ります。

無担保無保証ですので会社がつぶれても経営者個人は責任を問われず、借金を返す必要はありません。

 

開業後の生存率は決して高くはありません。

5年後に生き残っている会社はわずかです。

無担保無保証だと経営者は、返済責任を一切負いません。

会社が潰れたあと生活を再生させようという経営者にとって創業融資の返済が免責され、ちゃらになるのはとても助かります。

失敗することを念頭に起業する経営者はいませんが、リスクとは想定外のことが起こることです。

融資制度を選択するときは、万が一のことも考慮するべきでしょう。

 

一般的に地方自治体の創業融資は、金利補給や信用保証料補助の制度があるので、実質的な金利を安く抑えられます。

渋谷区の場合も金利補給があるので金利負担はとても小さくなります。

ただ、調達資金額が小さいので、500万円を超える高額融資を望む方には向きません。

平均的には2〜3百万円程度でしょう。

また区の創業融資は申し込みから着金まで時間と手間がかかります。

まず、経営相談員の指導面談を受けなければなりません。

面談は、一定の期間ごとに行われるので、時間がかかります。

経営相談員の指導面談は前哨戦にすぎず、そのあとに信用保証協会の融資審査をパスして初めて融資を受けられます。

融資審査もかなりの時間がかかります。

合わせると、申し込みから着金まで3カ月ぐらいかかることもざらなので、創業を御急ぎの方には向きません。

下手をすると日本政策金融公庫に比べて2カ月以上は着金が遅れるので、起業の遅れによる売上ロスも小さくはありません。

また、区の創業融資制度の場合は、信用保証協会を利用するので、経営者は会社の借金について個人保証をしなければなりません。

ですので、会社が潰れたら経営者個人が借金を返済しなければなりません。

区の創業融資では、経営者個人がリスクをとらされます。

 

両方の融資制度に申し込んでも問題はありません。

なぜなら、どちらかに断れる可能性があるので、同一の設備投資、運転資金投資に関して二つの借入制度に申し込むこと自体には違法性はないからです。

ですのでその結果として、両者から借りてしまったとしても、あらかじめ違法な意図がなかったと推測できる状況にある限りは、問題はないでしょう。

 

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