日本政策金融公庫の創業融資を利用する際の手続の流れについて説明したあとに制度融資の流れについてご紹介します。

日本政策金融公庫の各種の創業融資制度の融資実行手順

通常は、申込から1ヶ月ぐらいで融資が実行されます。

ちょっとこじれた場合には、1.5ヶ月ぐらいを要します。

なお、飲食や美容などの『生活衛生関係営業』の場合には、知事の推薦書が必要です。

推薦書といっても、東京であれば日本政策金融公庫の窓口で必要書類や場所を教えてくれますし、書類がととのっていれば、即日に推薦書を交付してくれます。

① 支店窓口へ

まずは、申し込みをすることになる、管轄支店を確認する必要があります。

日本政策金融公庫のサイトで簡単に確認できます。

書類についてはサイトからダウンロードできるので、手続き的には、いきなり申請書類を郵送してもかまわないのですが、面接に備えて、雰囲気を把握するためには、窓口にゆかれることをお奨めします。

わからないこととか、不安なことを聞いておくためにも、一度は、窓口にいって相談しましょう。

おもったよりも親切に対応してくれるはずです。

窓口で創業計画書等の必要書類を入手し、提出しなければならない書類を確認しましょう。

② 借入の申込(必要書類の提出)

必要書類を提出します。

必要書類の提出は、郵送で十分です。

わざわざ、行っても、そこで、やりとりが行われるわけではないので、提出は郵送でOKです。

最終的に必要となる書類は、つぎのとおりです。

  • 借入申込書
  • 創業計画書
  • 通帳コピー
  • 履歴事項全部証明書
  • 見積書(設備投資がある場合)
  • 不動産の賃貸借契約書
  • 資金繰り表
  • 許認可証(許認可が必要な場合)
  • 運転免許証コピー
  • 印鑑証明書(法人のもの)
  • 水道光熱費の支払資料(通帳コピーでわかるなら割愛されることが多い)
  • 関連会社の決算書
  • 知事の推薦書(生活衛生関係の事業、500万円超の融資)

③ 面談

2~3日で、日本政策金融公庫より面談日の通知があります。

最近は、通知はほとんどの場合、郵送されます。

面談は、30分から1時間で終わります。

面談は、創業計画書にかかれた事業計画の中味のチェックが中心に行われます。

質問に対して的確に答えられるようにしておきたいものです。

とくに資金計画の説明は、大切です。

すらすらと説明できれば、高い評価を受けることができます。

資金繰りの視点から経営を説明する訓練は、実際に経営をはじめられてからも大いに役立ちます。

また、担当者もやはり人ですから、服装や言葉遣い等によっても、判断は影響されます。

社会人としての最低限のマナーや言葉遣いにも注意してください。

面談のあとに、事務所や店舗の実地調査がほとんどの場合、実施されます。

また、追加資料の提出が求められることもあります。

④ 結果の通知

結果は、面談後、1~2週間で通知されます。

ダメな場合でも、通知されます。郵送で通知されることがほとんどです。

申し込んだ金額が満額借りることができなくとも、減額した金額で融資される場合も結構あります。

⑤ 融資実行

融資がOKでの場合は、あとは指示にしたがって手続きするだけです。

無担保、無保証の場合には、担保や保証人を設定する手間がないので、スムーズに融資が実行されます。

この場合は、通知から数日で実行され、お金が振り込まれます。

融資申し込みから実行までの期間は、だいたい1ヶ月です。

ちなみに当事務所経由ですと、最短3週間ぐらいに短縮可能です。

自治体の制度融資の融資実行手順

制度融資の場合の流れは以下の通りです。

①金融機関の決定

お近くの信用金庫の支店をお選びください。

大きな銀行より小さな銀行の方が協力的だからです。

創業融資は手間がかかるので、優良顧客の多い都市銀行などは、実態的には取り扱っていません。

②金融機関の担当者との相談

制度融資を利用することについて了解をとり、その後の制度融資の手続を案内してもらいます。

③制度融資申込

提出書類を金融機関を経由して、又は直接に保証協会へ申し込みます。

提出書類は、保証申込書、履歴事項全部証明書、創業計画書、見積書(設備投資がある場合)、資金繰り表、許認可証(許認可が必要な場合)、法人設立届の控、法人印鑑証明書、代表者の個人印鑑証明書です。

通常は、金融機関経由です。

また、融資相談が義務付けられている制度融資を選んだ場合は、1ヵ月以上にわたって事前に自治体で経営相談員の融資相談を受けなければなりません。

起業時期そのものが遅れ、資金繰り計画が狂うことがあるので注意してください。

④審査・面談

保証協会の担当が会社に出向いて面談します。

保証協会の審査を通ればほぼ大丈夫です。

ただ、金融機関でも独自に審査を行い、それにより落とされることもあります。

⑤融資実行

決裁後、1~2週間後に実行されます。

申込みから実行までは、経営相談員への融資相談が必要なら、2~3ヶ月が必要です。

不要ならば、1~2ヶ月です。

創業融資の基礎知識

  1. ⇒そもそも、お金は借りるべきなの?
  2. ⇒創業資金の集め方 さまざまな創業資金の集め方をご紹介します。
  3. ⇒日本政策金融公庫とは? 創業者にも貸してくれる公的金融機関
  4. ⇒信用保証協会と制度融資 信用保証協会の基本を理解しましょう
  5. ⇒『新創業融資制度』について 無担保、無保証の創業融資制度です。
  6. ⇒『新規開業資金』について 借りやすい創業融資制度です。
  7. ⇒東京都と市区町村の創業融資 ともに信用保証協会と自治体がバックアップする創業融資制度です。
  8. ⇒市区町村の創業融資の重大な欠陥
  9. ⇒日本政策金融公庫と制度融資は、どちらが得か? 総合的には日本政策金融公庫です。
  10. ⇒創業融資の成功条件 創業融資に失敗しない秘訣を説明します。
  11. ⇒自己資金について 自己資金は融資審査ではとても重視されます。
  12. ⇒自己資金が不足しているとき
  13. ⇒創業計画書の業種経験の書き方 経歴アピールで成否が決まる。
  14. ⇒創業計画書の書き方 創業計画書の書き方で成否は決まります。
  15. ⇒創業計画書の記入例 日本政策金融公庫が提供する記入例です。
  16. ⇒資金繰り表の重要性 資金繰り表をすらすらと説明できれば、融資審査ではとても強くアピールできます。
  17. ⇒創業計画書と資金繰り計画書で創業融資は決まる
  18. ⇒創業融資の面談で守るべきこと 面談で犯しがちな失敗とは?
  19. ⇒創業融資の流れと必要書類 創業融資を借りる手順です。
  20. ⇒創業融資で新事業を立ち上げる 起業だけでなく新事業立ち上げにも使えます。
  21. ⇒創業融資の成功事例 自己資金不足、経験不足、事故暦、事業譲渡、高額融資の事例を集めました。
  22. ⇒創業計画書と事業計画書の違い 創業計画書は創業者用の事業計画書ですが、ちょっと特徴があります。
  23. ⇒創業後に赤字を回避するための具体的な経営手法
  24. 創業融資Q&A よくある質問にお答えします。

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日本政策金融公庫で融資をうける場合の大まかな流れと、われわれのような専門家を使うことのメリット、デメリットを説明します。

 

専門家の紹介を受けると、当初から審査担当者の心象が悪くはないので、融資をとおすための改善点をざっくばらんに教えてくれたりしてくれる場合があります。

 

また、着金までの期間は、自力の場合は、1~1.5ヶ月ですが、専門家を活用した場合は、3週間~1ヶ月と短縮できます。

かなりの期間短縮が可能です。

 

ステップ 自力だけで申し込む 専門家を活用した場合
メリットと
デメリット

余計なコストがかかりません。

成功率満額融資の可能性が高くなります。

借入に要する期間を短縮できます。

専門家から紹介をうけた方が流れがスムースとなります。

初期相談

近くの支店へ電話して訪問して相談します。

創業計画書の一般的な書き方については相談できますが、通しやすいコツは教えてくれません。

起業家の立場にたって融資を受けやすい諸対策を提案してもらえます。

裏話的なアドバイスももらえます。

必要書類 必要書類を自分で取り揃えて提出します。不慣れなかたにはかなり煩雑です。 専門家経由で日本政策金融公庫とやりとりするので、書類作成のミスを回避できます。
面談

審査担当者が、誰になるかわかりません。融資に積極的ではない担当者がついてしまうこともあります。

懇意の担当者が審査をしてくれます。
日本政策金融公庫
による現地調査
審査担当者が現況を確認します。

審査担当者が現況を確認します。

なにが障害がある場合には、審査担当者がネガティブな結論を出す前に改善点を専門家を通じて探ることができます。

融資決定

融資実行のために必要な書類が送られてきます。

必要事項を記載後、返送し、公庫が受領してから着金となります。

同左
着金

銀行口座を開設しておく必要があります。

ネットバンキングは不可です。

同左
返済開始

据え置き期間が設定できます。

返済は、据置期間経過後から始まります。

希望すれば据え置き期間は2年以内の期間で設定してもらえます。

同左

起業家が、日本政策金融公庫や信用保証協会の保証付き融資(制度融資)を受けるときの審査は、どのように実施されるのですか?

質問の具体的な内容や、提出資料、注意すべき点について教えてください。

 

日本政策金融公庫の場合を例にとってお答えいたします。

制度融資の場合も、審査ポイントは、ほぼ同じです。

まずは、借入申込書を提出します。

借入申込書には、次の書類を添付します。

  • 創業計画書
  • 設備資金を借りる場合は、見積書
  • 履歴事項全部証明書(法人の場合)

さらに、実際の審査では、次のような書類も提出が求められます。

  • 入居する事務所の概要がわかる書類、たとえばちらしなど。契約書があればベターです。
  • サラリーマン時代の源泉徴収票
  • 過去半年の通帳。1年分を求められることもあります。審査の時に現物を持参します。

 

創業計画書には、売上の根拠や費用の内訳を詳細に書いてください。

審査でどっちみち聞かれますので、創業計画書の一部として、詳細に記述しておいた方が審査担当者の理解が早まりますし、心証はぐっとよくなるからです。

また、創業計画書への資金繰り計画の添付も必須です。

資金の必要額と返済可能額も必ず聞かれるので、最初から資金繰り計画で明確にしておいた方が心証は良くなるのです。

説明力も強まります。

 

審査担当者は、まず、事業の基本について質問をしてきます。

主に聞かれることと、答える際の注意点について以下、列挙いたします。

  • その事業についてどんな経験と実績があるか? 直接的な経験がなければ、一般的なマネジメント経験を強調してください。
  • 主力となる商品はなにか? 自分の強みを生かせるターゲットに絞ってください。なんでも売りますという姿勢は、なにもできませんと言っているのと同じことと考えてください。
  • 競合といかに差別化するか? 事業経験から得られた強みで競合に勝つという趣旨で回答するのが最善です。
  • 主なターゲットは? BtoBであれば、具体的な顧客リストがあるととても有利です。一般消費者相手であれば、勤務時代の営業実績等を強くアピールしてください。
  • 事業の内容 IT等、わかりづらい事業内容であれば、理解の手助けとなる説明資料を添付してください。審査担当者は、すべての業種のビジネスモデルに熟知しているわけではありません。
  • 売上目標は? 売上目標は、根拠を明確にしてください。売上単価と数量に分けて根拠づける必要があります。
  • 月々の経費の内訳は? 創業計画書に沿って細かく答えられるようにしておいてください。
  • 将来のビジョンは? 会社を大きくしていく意思と展望を語ってください。創業当初は、黒字である必要はありません。逆に黒字の計画をつくると融資額を減らされることがあります。2年目から軌道にのり、売上が伸び、黒字化して、きっちりと借金を返済できますという計画の方が自然ですし、運転資金を多めに借りることができる場合があります。
  • 従業員は何人雇うのか? 公的機関の審査では、雇用機会を積極的に作ろうとする起業家の方が、どちらかと言えば良い心証を与えます。

 

創業の理由も聞かれますので、答えを準備しておいてください。

前向きなビジョンや夢をもって、以前から開業するつもりで準備を重ねてきたという趣旨で回答してください。

生活に窮して仕方なく突如、創業に追い込まれたと思われてはだめです。

 

自己資金の形成方法については、詳しく調査されます。

借りたお金は自己資金とはみなされません。

通帳をみながらチェックされるので、ごまかすことは無理と思ってください。

合法的な裏ワザはありますが、すくなくとも融資希望額の3分の1は、必要と考えてください。

制度的には、自己資金の要件は、緩くなっていますが、実際の審査では、それぐらいが限界です。

たとえば、600万円借りたければ、200万円ぐらいの自己資金は、すくなくとも必要となります。

また、審査担当者は、通帳をみるときに、申し込み者の財務的な状況も把握しようとします。

ローン返済がないか、公共料金の滞納がないか、家賃の滞納がないか、等々の個人の資金繰りそのものもチェックしますので注意してください。

これらのマイナス要素が発見されてしまうと審査はとても不利となります。

審査担当者の通帳の読解能力は、とても高く、マイナス要素を見逃すことはまずないと考えてください。

 

融資する資金の使い道と、その返済方法についても聞かれます。

設備資金であれば、メーカー、型番、金額、購入先まで明確にしてください。

見積書をとる必要があります。

運転資金は、資金繰り表上で必要額をはっきりとさせてください。

『だいたいこれぐらい必要だ。』とか、『これぐらい欲しい』というようなあいまいな説明は、とても悪い印象を与えます。

返済額についても、資金繰り表上で毎月の返済額を明確にしてください。

返済を続けても資金繰りに問題がないことを理解してもらう必要があります。

 

審査担当者は、貸したくても、具体的な事業の内容があいまいで貸せない場合があるとぼやいています。

意外かもしれませんが、貸せば貸すほど彼らの評価は高くなるのです。

ただ、稟議制度をとっているので、審査をクリアできない人には貸せません。

自分の評価を上げるために貸したいのですが、事業計画が曖昧すぎて貸すことができないのです。

資金調達では、明確な事業計画と資金繰り計画を練り込むことが何よりも大切です。

 

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起業を考えています。

起業前のほうが資金調達はしやすいという話を聞きました。

理由がよくわかりません。

逆のように思えるのですが…

創業後だと借りられなくなるのでしょうか?

 

銀行は、通常は、会社の実績を見て融資の可否を判断します。

実績とは、決算書です。

ですので、実績が一切ない、創業前の方が借入しやすいというのは奇異に聞こえると思います。

 

創業企業は、実績がないので銀行はまずプロパー資金は貸してくれません。

公的な資金を活用せざるを得ないのが実情です。

公的金融機関が提供する創業融資においては、過去の経営実績が審査ポイントなっていません。

重要なのは、自己資金、事業経験、創業計画書の完成度、面接時の対応です。

イメージを掴んでいただくために簡単に説明いたします。

自己資金とは創業者が貯めてきたお金です。

自己資金が多いと、創業に向けてきっちりと準備してきたと思ってもらえます。

創業資金総額の3分の1以上が用意されているのが望ましいとされています。

事業経験は、創業しようとしている事業における経験のことです。

経験が豊富なほど、審査担当者は高く評価します。

創業計画書とは、審査のために提出する経営計画です。

創業融資は、過去の経営実績がないので、この経営計画の内容で融資の可否が決定されます。

創業計画書は、創業動機・市場の選択・創業者の営業力・潜在顧客リスト・事業フロー・損益計画のち密さ・資金使途と返済財源等々のポイントがチェックされます。

創業融資は、書類審査だけでなく面談も行われます。

面談における真摯で粘り強い対応も重要なポイントです。

以上のように、公的な融資制度である創業融資では、創業後の経営実績は審査ポイントとなっていないのです。

 

企業は創業直後には赤字に陥りやすい傾向があります。

理由はさまざまです。

売上が、目標額に達成するには相当な時間がかかります。

また、当初は、顧客確保のために余計に販促費がかかったりします。

売上が伸びなくとも人件費や地代などの固定費は発生してしまいます。

創業企業は、想定外の事象により、創業計画よりも赤字額や赤字期間が想定を上回ることがあります。

創業直後は、潜在的に実力のある会社でも赤字になりやすいのです。

創業後に申込をすると、数カ月分だけでもよいので、決算書をみせてほしいとか、入金状況をみせてもらいたいといわれることがあります。

審査担当者としても当初赤字になるのはわかっていることだけれども、実際に大赤字の状況を見ると良い印象は持てません。

 

以上の理由から、実績が出る前に、すなわち創業前にお金は借りた方がよいのです。

創業後でも借りられないということはありませんが、不利になってしまうのです。

もともと経営実績は考慮外なのに、創業後だと経営実績が発生してしまい、減点評価の対象となってしまうことがあるからです。

とくに、創業後から半年を経過すると、その時点までの月次決算書の提出は、ほぼ確実に求められます。

審査は、審査担当者の主観的な判断によるところもあり、創業後2~3カ月でも提出を求められてしまうこともあります。

できるかぎり、創業融資は、創業前に申込をするべきです。

 

▼創業融資の基礎知識

  1. ⇒そもそも、お金は借りるべきなの?
  2. ⇒創業資金の集め方 さまざまな創業資金の集め方をご紹介します。
  3. ⇒日本政策金融公庫とは? 創業者にも貸してくれる公的金融機関
  4. ⇒信用保証協会と制度融資 信用保証協会の基本を理解しましょう
  5. ⇒『新創業融資制度』について 無担保、無保証の創業融資制度です。
  6. ⇒『中小企業経営力強化資金』について 無担保、無保証、要件上は自己資金不要、しかも融資額は最大2,000万円です。
  7. ⇒『新規開業資金』について 借りやすい創業融資制度です。
  8. ⇒東京都と市区町村の創業融資 ともに信用保証協会と自治体がバックアップする創業融資制度です。
  9. ⇒市区町村の創業融資の重大な欠陥
  10. ⇒創業融資の比較 選んではいけない創業融資制度とは?
  11. ⇒日本政策金融公庫と制度融資は、どちらが得か? 総合的には日本政策金融公庫です。
  12. ⇒創業融資の成功条件 創業融資に失敗しない秘訣を説明します。
  13. ⇒自己資金について 自己資金は融資審査ではとても重視されます。
  14. ⇒自己資金が不足しているとき
  15. ⇒創業計画書の業種経験の書き方 経歴アピールで成否が決まる。
  16. ⇒創業計画書の書き方 創業計画書の書き方で成否は決まります。
  17. ⇒創業計画書の記入例 日本政策金融公庫が提供する記入例です。
  18. ⇒資金繰り表の重要性 資金繰り表をすらすらと説明できれば、融資審査ではとても強くアピールできます。
  19. ⇒創業計画書と資金繰り計画書で創業融資は決まる
  20. ⇒創業融資の面談で守るべきこと 面談で犯しがちな失敗とは?
  21. ⇒創業融資の流れと必要書類 創業融資を借りる手順です。
  22. ⇒創業融資で新事業を立ち上げる 起業だけでなく新事業立ち上げにも使えます。
  23. ⇒創業融資の成功事例 自己資金不足、経験不足、事故暦、事業譲渡、高額融資の事例を集めました。
  24. ⇒創業計画書と事業計画書の違い 創業計画書は創業者用の事業計画書ですが、ちょっと特徴があります。
  25. ⇒創業後に赤字を回避するための具体的な経営手法
  26. 創業融資Q&A よくある質問にお答えします。

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飲食店を開業する予定です。

居抜きのため、開業資金がほとんどかかりません。

かかるお金は、150万円ぐらいです。

自己資金は、800万円ほどあります。

自己資金だけで十分なのですが、今後、融資が必要となった場合に備えて、日本政策金融公庫に対して、実績作りをするために融資を申し込もうかと思っています。 

専門家のアドバイスをください。

また、融資を受けるとしてどれぐらいの額が適切でしょうか。

 

開業に必要な資金を、150万円と見積もられていますね。

必要な事業資金は、どうやって計算されていますか?

念のためにもう一度見直してください。

必要な創業資金総額は、基本的には次の三つの要素から成り立っています。

  1. 設備投資額
  2. 黒字化するまでの赤字額
  3. 在庫投資、売掛金(クレジットカード売上)などの代金の未回収額等

これらの資金をすべて網羅的に見積もる必要があります。

150万円という見積もりはちょっと甘いのかなという印象を持っています。

もう一度、緻密に収支を予測してください。

事業は、順調に行くこともあれば、想定外の障害に会うこともあります。

たとえば、売上が思ったように伸びなかったり、設備や内装に追加投資が必要になったり、好ましくない事態がちょこちょこと発生します。

いまは必要なくとも、2年後、3年後の資金需要も考慮に入れているでしょうか?

事業計画は、万が一に備えて、保守的に考えるべきです。

 

創業融資を受けないと、次に融資を受けることができるチャンスは1年後です。

通常の融資には、1年間の営業実績が必要だからです。

しかも、1年間の実績は、黒字である必要があります。

公的融資とはいえ、赤字補てんのための資金は貸してくれないのです。

創業初年度は赤字となったり、資本が相当額、食われてしまったりするので、1年後となると必ずしも融資を受けられるとは限りません。

 

創業融資のときは、営業実績が問われません。

問われるのは、将来性です。

通常の融資のように黒字の営業実績は問われません。

審査では、創業計画書、事業経験や自己資金が重視されます。

申込者さまの場合には、自己資金が十分にあるので、創業融資を借りられる可能性が高いと思われます。

審査の観点からは、いまのうちに借りておいたほうがよいと思います。

 

そもそも、800万円という自己資金は、当面の期間としては十分な金額ですが、今後数年にわたって余裕を生み出すほどの額ではありません。

創業融資は、借りておいてほうがよいでしょう。

余ったら返せばよいのです。

 

創業融資の金利は、1~2%と極めて少額です。

事業リスクへの保険と考えれば安いものです。

想定外の事態に備えて資金を余計に確保しておくべきでしょう。

 

事業プランのスキルは、事業を成功させるのに役だちます。

日本政策金融公庫の審査担当者は、事業計画のプロです。

彼らのチェックを受けることにり、事業計画の立案能力を高めることもできます。

 

最後に借りられる金額についてご説明しましょう。

創業融資は、自己資金の倍が上限といわれています。

ただ、資金需要がなければ借りることはできません。

質問者さまの場合は、自己資金が厚いので、資金需要が借りられる限界の額となるでしょう。

現在のプランのほかに保守的な事業プランを作ってください。

追加の設備投資が必要となったり、売上が伸び悩んだりする最悪シナリオを想定するのです。

その最悪シナリオでも乗り切れるだけの創業資金総額を予測してください。

その創業資金総額から、お手元の自己資金を差し引いた額が、必要な資金需要であり、貸してくれる金額です。

保守的なプランでは、数百万の資金はとりあえず調達しておいたほうがよいだろうという結論になると思います。

 

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起業を考えています。

起業時の融資は、開業前の方が借りやすいと友人から聞きました。

とても意外な話でした。

開業してからでないと、銀行もチェックができないので、開業してからの申し込みかと思っていました。

本当でしょうか?

逆に開業してからだと借りられないのでしょうか?

 

税理士の工藤がお答えします。

開業前でも開業後でも申し込みは可能です。

また、借りやすさにかわりはありません。

ただ、会社の場合は、法人格がないと申し込みができないので、融資の申し込みは会社設立後となります。

設立後であれば開業前でも開業後でも大丈夫です。

 

ただ、開業後6ヶ月経過すると実績が問われます。

開業後6ヶ月の業績が思わしくないと融資を謝絶されてしまうおそれがあるのです。

その意味では、開業後6ヶ月以内に融資の申し込みをするべきでしょう。

会社の場合は、設立後6ヶ月以内です。

このことが誇張されて、開業前の方が借りやすいといううわさにつながっているのでしょう。

実際には、開業前でも開業直後でも、審査に影響はありません。

 

創業向けの融資は、公的な融資制度しかありません。

主に利用されているのは、日本政策金融公庫と制度融資です。

銀行は、創業者向けにプロパー資金は貸し付けません。

公的な融資制度とはいえ、申し込めば必ず貸してくれるわけではありません。

自己資金、事業経験、創業計画書の精度が問われます。

創業総資金の少なくとも3分の1に相当する自己資金をためていないと開業準備が不十分とみなされ、ほとんどの場合に融資を謝絶されます。

また、創業する事業に関して事業経験が十分にない場合も謝絶される可能性が高くなります。

さらに、創業計画書において、ビジネスモデルの明確さ、強み、売上計画の信頼性、人件費・経費計画の信頼性、資金使途の明確性、返済計画の確からしさをアピールする必要があります。

創業計画書をおざなりにかくと謝絶される確率が高まります。

 

創業融資について不安や疑問をお持ちなら、ご遠慮なく、工藤公認会計士税理士事務所にお問い合わせください。

初回相談は無料です。

 

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