創業融資を借りるときに、本当に必要な借入額はいくらか?

ゲーム開発の経験が10年以上あります。
アイフォン用のゲーム開発をする会社を設立し、起業しようと思っています。
仲間も加わる予定です。
かれらは、最初は給料は安くてもよいと言ってくれているので、人件費は抑えられますが、それでも、初年度に800万円くらいは、経費がかかります。
ただ、自己資金は150万円ぐらいしかありません。
初年度の売上は、だいたい1000万円と見込んでいます。
 
創業にあたり、すくなくとも経費相当額のお金は、確保しておきたいと思っています。
しかし、こんな状況で日本政策金融公庫が融資してくれるでしょうか。
日本政策金融公庫以外でも融資をしてくれるところはありませんか。
もちろん、消費者金融等は考えていません。
よいアドバイスがあれば、お願いします。

相談者さまは、事業経験が十分におありです。
また、自己資金もあります。
金融事故等がなければ、創業計画書の作成で手をぬかない限り、間違いなく創業融資は借りることができます。
自己資金150万円の倍の300万円は、貸してもらえるでしょう。

相談者様が今なすべきことは、冷静に資金繰り計画を月別に作ることです。
年ごとではありません。
月ごとです。
月次の資金繰り表を計画することにより、いくら資金が必要なのかをはっきりとさせることができます。
今後36か月について、月ごとの支出と収入を計画して、毎月の現預金残高を予測してください。
月によっては、現預金残高がマイナスとなるはずです。
必要な借入額は、現預金のマイナス額がもっとも大きくなるときの額です。

売上が必要経費800万円を上回っているので、1年間を通せば資金繰りは回ります。
ただ、経費の支出が先行するでしょうから、年の途中では現預金残高は、マイナスとなり不足するはずです。
どの月でお金が不足するのか、また不足する月のそれぞれのマイナス額がいくらなのかを予測してください。
次に、投資を遅らせたり、得意先からの回収条件を交渉して現預金のマイナス残高の最大額を減額できないかを検討しましょう。
それでも、発生してしまう現預金のマイナス残高の最大額が借入すべき額です。
得意先からの回収を早めて、投資や経費の支払い時期を遅らせるようにすれば、通常は、かなり資金繰りは改善します。
あきらめずにさまざまな工夫をして、現預金のマイナス残高の最大額を借入可能額300万円以内に抑えることができれば、ビジネスはスタートできます。

現実的な資金繰り計画は、借入審査の際にも有効です。
現実的な資金繰りを計画できる能力は、審査のプロセスでは高く評価されます。
資金繰り計画の作成で試行錯誤することは、資金調達能力も鍛えてくれるのです。

general

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