『使用人』という発想を棄てましょう

会社を成長させたければ、使用人という発想を捨てましょう。

使用人という言葉の裏には、誤った人間観察が隠れているからです。

 

使用人という言葉は、『金を払って使っている』という発想が前提にあります。

こういった発想で経営していると、社員のやる気とか動機づけが軽視され、社員満足が低くなっていきます。

社員満足の低さは、顧客満足の低下をもたらします。

顧客が不満を持てば、売上は必然的に低下します。

 

甘いことを言うなと言われそうですね。

怒りに満ちた言葉が聞こえそうです。

『使用人を甘やかして生き残れるか!』

『高い給料を払って雇ってやっているんだ!』

『給料分は仕事しろ!』

よく耳にする社長さんたちの怒りの言葉です。

 

ただ、ここでちょっと冷静になって自己観察してみてください。

あなたは、給与を得ることだけを仕事の目標にしていますか?

違いますよね。

では、なぜ、社員の主要な関心は、給料だけだと言い切れるのですか?

 

使用人という言葉には、こうった間違った人間観察が含まれているのです。

お金を対価に労働を切り売りしている人というのがこの言葉の前提です。

使用人という観点で社員を見ると人の本質が見えなくなります。

 

ヒトが持つもっとも強い動機は、達成感です。

これは、実は、例外はありません。

怠けて楽な思いをすることが、最大動機ではありません。

チャレンジングな仕事に挑み、承認を受けたい。

そのために成長したい。

顧客に認められて感謝されたい。

『ありがとう』と言ってもらいたい。

承認と達成感こそが、ヒトの願いなのです。

むろん、給料をたくさんもらって有給もきっちりと取りたいとは思っているでしょう。

しかし、こういった労働条件面の欲求だけは、ヒトの行動のすべてを説明することはできません。

 

ご自分は、怠けて給料をくすねることを第一目標にしたことはありますか?

あるいはそういった会社に対する裏切り行為を友人や家族に自慢していますか、あるいは自慢できますか?

できないはずです。

他人も同じです。

ヒトの心のメカニズムは、自分も他人も同じです。

達成や承認以外のことを、ヒトが自慢することはありません。

ヒトが求めているのは、他者の承認であり、自己実現の達成なのです。

 

ヒトは成長したがっている。

その前提で人を使えば、かれらは、そのポテンシャルを発揮してくれます。

ヒトの真の欲求を理解すれば、かれらの技能を高め、より高い貢献を引き出すことができます。

 

人手不足の時代です。

ヒトの観察を間違うと致命的です。

ただでさえ調達が難しい人材が、どんどん逃げて行ってしまいます。

使用人という発想は、捨てましょう。

まず、社員ということばを使い、会社のために動いてくれる事業協力者と考えてください。

それが、正しい人間観察の第一歩となります。

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